サイクル理論の種類は大きく分けて7種類
サイクル理論を活用すると環境の把握が容易になる
全ての相場にサイクル理論のみをあてはめて分析するのは危険
FXトレードを続ける上で、 様々な情報が錯綜してしまい簡単には相場を読み取れない場面では「テクニカル分析」が多用されます。
中級者以上の人は必ずと言っていいほどテクニカル理論をマスターすることで 一見難解な相場の変動をパターン分けして、トレンドを把握します。
かなり早い段階で利確・損切といった判断もできるようになるため必修の知識です。
こちらの記事ではテクニカル分析の中でも多用される 「サイクル理論」について解説していこうと思います。
まず肝心の 「サイクル」とは、FXの価格とは上下の変動をくり返すことで相場を形成しますがその周期を指します。
サイクル理論では安値から大まかな次の安値までを1周期としてくくります。
基本的に相場は一定周期で天井や底をつくようになっており、過去の周期を把握することで各タイミングを計れるため、活用すると様々な場面で活躍します。
サイクル理論はトレーダーによって4時間足・日足といった使用する時間足は異なることから、短期や中期、長期などのそれぞれのサイクルが複数存在します。
大きく分けて7種類のサイクルがあり、各種の基本周期は以下の通りです。
サイクルの中で多用されるのは 主にプライマリーサイクル、メジャーサイクル、4Hサイクル (アルファサイクル) の3つです。
中でもプライマリーサイクルは2~4個の メジャーサイクルで構成されており、基本周期は18~30週です。
プライマリーサイクル複数個で中期サイクルとなるパターンが多いため、週足をスイングトレードで押さえておく場合把握しておく必要があります。
メジャーサイクルは3~4個の 4Hサイクルで構成されており、基本周期は20~35日です。
サイクルボトムを日足で確認して、プライマリーサイクルと併せてトレードの線引きを定めることが多いため非常に重要なサイクルとなっています。
4Hサイクルは アルファサイクルとも呼ばれ、約2日~10日のサイクルとなっています。
4Hサイクルは4時間足で60~80本で1周期を形成し、 デイトレードといった4時間足を使用する取引の分析において多用されるサイクルです。
周期は ローソク足でカウントするのが基本です。
プライマリーサイクルが週足、メジャーサイクルが日足、4Hサイクルが4時間足、といった具合で読み取っていきます。
ローソク足の本数をカウントして、 サイクル周期を読み取ることで値動きを予測することが一般的な流れです。
サイクルの種類別にローソク足の本数をまとめました。
FXにおけるサイクル理論は大きく分けて「ライトトランスレーション」と「レフトトランスレーション」の2種類に分類されます。
ライトトランスレーションはサイクル開始の安値よりも高い箇所で次の安値を定めて1サイクルとする形であり、波形が 右寄りの山になります。
上昇時の局面に多く見られ、 買いの優位性が強くなることも特徴の1つです。
返ってレフトトランスレーションは、安値のスタート位置よりも低い箇所で次の安値を作って1サイクルとします。
先ほどとは逆に下降の期間が長いため、波形が 左寄りの山になる点が特徴です。
加工時の局面に多く見られるため こちらは売りの優位性が強くなります。
サイクルの期間は特定の期間で終了したりせず、許容期間が存在します。
サイクルの6分の1ほど伸び縮みして終了期間に許容幅として影響し、この幅を オーブと呼びます。
長期サイクルは終了時に近辺の短期サイクルにも変化を与えて終わっていきます。
長期サイクルに巻き込まれた短期サイクルの期間が短縮されたり、逆に伸びたりもします。
サイクル理論では大小それぞれのトレンドを把握できるため、 相場における自分の位置を認識できます。
環境の把握が容易になるため、トレードのプランが決めやすくなるでしょう。
サイクル理論の大きなメリットとして、 「活用することでエントリーポイントが見つけやすい」という点が挙げられます。
まずサイクルを見つけた後、 その山の形状が左右のどちらに偏っているかを判別することでトレンドを確認できます。
そのトレンドから次の安値がつくポイントを予測することで、容易にエントリーポイントを立てられるというわけです。
利確や損切を見計らう場面においても、 トランスレーションに基づいてサイクル理論を活用できます。
一般的に、サイクル理論では安値から次の安値中に1サイクルの中間以降で利確の判断を下します。
損切りの場合は起点の箇所を損切のボーダーラインにすることがセオリーになっています。
大変便利な理論ではありますが、 過信は禁物です。
サイクル理論は、あくまでも相場の環境を把握する有効な方法という域を出ません。
サイクル理論に依存するあまり、あらゆる場面でサイクル理論を多用するとトレードで失敗を招く可能性があるため注意が必要です。
必ずサイクル通りに相場が動くわけではない点を忘れずに、 他のテクニカル分析と併用してトレードを行うようにしましょう。
1つの時間軸のサイクルにとらわれて他の確認を怠ると予想通りに相場は動きません。
前述したように、長期の大きいサイクルは小さいサイクルを巻き込んで変化させるため、分析したサイクルが 急に伸びたり縮んだりする可能性があります。
周囲のサイクルに注意するだけでなく、 分析を行う際は一番外側の大きいサイクルから分析するようにしましょう。
異なる時間軸が全く同じ周期にはなりえないことから、 1つのサイクルの中にも必ず複数の周期の短いサイクルが存在する点にも注意が必要です。
また、サイクルが1つ以上見つからないといった場合には 基本的な分析の方法・計算を間違えていると判断していいでしょう。
FXトレードでは、サイクル理論の他にもトレーダーの多くが活用している理論は数多く存在しています。
その中でも ダウ理論はテクニカル分析のスタンダードな位置付けである、皆が押さえている極めて重要な理論です。
まず ダウ理論ではアップ・ダウンのトレンドを定めます。
その後、波形に基づきプライマリーサイクル・セカンダリーサイクル・マイナーサイクルと呼ばれる短期中期長期の各種3種類のサイクルに分けて分析します。
プライマリーサイクルは分類した後更に細分化するため、 非常に覚えることが多いです。
フィボナッチ数列と深い繋がりがあるエリオット波動は、波形の上り下りのパターンに着目した理論です。
エリオット波動は 上げが5回・ 下げが3回で構成されており、5回の波動の後に合計で上げが5回・下げが3回になるよう調整する効果を持つ3回の波動が来ます。
他のテクニカル分析を併用することで非常に大きな効果を発揮する性質があるため、 別の理論を学ぶ際同時にマスターすることをおすすめします。
ランダムウォーク理論は他の理論と大きく異なり、 「価格の動きに規則性はなく、ランダムに動くため、予測することは困難」という考えに基づく理論です。
テクニカル分析に意味がないとすら言える理論であるため、トレーダーや研究家の間で日々議論されています。
こういう理論も挙がっているという点だけ覚えておくといいかもしれません。
今回、FXにおいて非常に多用されるサイクル理論とそれと併用される他の理論数種について解説しました。
どれも相場の分析を手助けしてくれる歴史ある理論であり、 マスターすることで得るものは非常に多いでしょう。
しかし どのテクニカル理論も全てのあらゆる場面で使えるというものではありません。
特にサイクル理論はトレンドの把握などが容易い点から多用しがちですが、常に他のテクニカル分析と併用して間違った判断を下さないようにしましょう。
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