ナンピンの高いリスクとデメリットを把握する
ナンピンには向いていない性格に当てはまりませんか?
ナンピンを効果的に使って損益をコントロールする方法
ナンピンとは、含み損が出ているときに買い増して損失を薄めようとする手法です。
ナンピンの特徴と注意点、使いどころを正しく把握していますか?
とてもリスクが高い手法ですので、計画性がないと資金を圧迫するどころか、一発で吹き飛んでしまう可能性もあります。
ナンピンに向いている、向いていないの性格的な側面も強いので、安易にナンピンをするのはとても危険です。
本記事ではFXにおけるナンピンについて詳しくご紹介します。
「ナンピン」という言葉は江戸時代から使われているといわれ、失敗をやわらげる (難を平らにする) という意味で、「難平」と表記されていました。
「身の程知らず」「愚か者」を指すときにも使われていたようです。
FXにおけるナンピンは、保有しているポジションに含み損が出ているときに買い増しをして、 平均購入額を下げることによって利益を得やすくしようとする手法のことを言います。
FXでのナンピンは、 非常にリスクが高い手法です。
たとえば1ドル111円で1,000ドル分買ったが108円まで下がってしまい、3,000円の損が出ている状態から、500ドル分買い増しします。
元の購入額 111 ×1,000 = 111,000円
買い増し額 108 × 500 = 54,000
トータル 165,000円
これを平均すると1ドルあたり110円で購入したこととなり、 含み損は3,000円から1,500円に下がります。
そのため108円から110円まで相場が上がれば損失はゼロとなり、当初の111円よりはハードルが下がるわけです。
一見すると効率がよい方法に思えますが、よく考えてみてください。
もし108円からさらに下がってしまった場合は、 買い増しをしなかった時の1.5倍で損が増えていくことになるのです。
これを頭に入れておいてください。
ナンピンは、チャートが戻ると予測できれば損失をゼロにする、さらには利益を得られるというメリットがあります。
つまり、 チャート分析がしっかりできていれば非常に有効な手段となります。
ナンピンのデメリットはおもに3つあります。
予測が当たるとは限らない
ロスカットの確率が高まる
投資資金が豊富に必要
この3点について詳しく説明します。
FXはどんなに分析をしても、 チャートが予測通りに動くとは限りません。
そもそも完璧な予測ができていればナンピンをする状況に陥ることはありませんよね。
どんなに分析に自信があっても、100%予測が当たることはありえないのです。
ナンピンはリスクを高くする手法のため、なおさらギャンブル要素がなくせません。
ナンピンをすると、 ロスカットのリスクが高まります。
チャートが戻るだろうと思って買い増しをするわけですから、当然損切りは遅れます。
そのままずるずるいってしまうと損失が早く膨らんでいき、結果ロスカットとなり大損してしまうことになります。
買い増しをするには当然、 より多くの資金が必要です。
他の取引にあてる予定だった資金を充てなければならない状況では、資金効率が悪くなるばかりか、ロスカットの確率がさらに高まります。
証拠金総額から、 自分がナンピンに充てられる金額を事前に把握しておく必要があります。
ナンピンが向いている人は以下特徴があります。
FXの経験を十分に積んだ上級者
計画や戦略を練ってFXをしている人
それぞれについて説明していきます。
経験を十分に積んだ上級者は、 相場環境や動向を理解できるため、ナンピンすべきか否かの判断ができます。
しかし経験が浅い人はきちんとチャートが読めず、トレンドが転換するタイミングを測れません。
テクニカル分析の知識をつけ、タイミングを見極めてナンピンにチャレンジしましょう。
計画や戦略を練っている人は、 いかに損失を抑えるかを第一に考えます。
損切りラインを決めているため、当然ナンピンする際にも必要以上に損失を増やすことがありません。
計画性もなくナンピンに走ってしまう人は、損失を大きくするリスクばかり高くなるので注意してください。
以下に当てはまる人は、ナンピンに向いていない人ですのでナンピンはやめておきしょう。
FX初心者
計画性のない人
含み損を我慢できない人
まずFX初心者ではナンピンするタイミングを見極めることが難しいと思います。
正しくチャートを理解していないと、トレンド相場でナンピンしてしまったり、タイミングが早すぎたりしがちになり、ナンピンではうまく損失を抑えられないでしょう。
ナンピンせずに、 無難に早めの損切りをして経験を積みましょう。
計画性のない人は、根拠なく無計画にナンピンしてしまうので、 大損につながる可能性が高いです。
ギャンブル感覚でナンピンをしてしまうと、取り戻そうと熱くなりすぎて冷静な判断ができなくなります。
含み損を我慢できない人は、ナンピンに向いていません。
含み損を抱えるづけることはストレスで、 メンタルが強くないと冷静な判断ができません。
含み損に耐えられず早めに決済をしてしまっては、もしその後にチャートが戻った場合は「もう少し待っていれば」と後悔してしまうことになります。
ナンピンは レンジ相場で使うべきです。
レンジ相場は一定の値幅で上昇と下降を繰り返し、 チャートが戻ってきやすいためです。
一方トレンド相場では、値動きに幅があり利益を得やすい状況ではありますが、 逆に言うとリスクも高まります。
ナンピンのリスクも含めると、 レンジ相場時よりもリスクは何倍にもなります。
ナンピン中にトレンド相場に移行した場合は、すぐに損切りをして損失を最小限に抑えましょう。
ナンピンをする際の注意とポイントを3点あげます。
ナンピンする回数を事前に決めておく
トレンドに逆らってナンピンしない
計画的にナンピンをする
1点目は、ナンピンする回数は事前に決めておくこと。
回数を決めておかないと、含み損が膨らんだときに証拠金維持率が耐えられず、 ロスカットとなってしまう可能性があるからです。
2点目はトレンドに逆らってナンピンをしないこと。
トレンドに逆らってナンピンをしても、含み損は増えるだけです。
必ずトレンド転換を待ってからナンピンすることが重要です。
最後に、計画的にナンピンをすること。
計画を立てて損切りする金額を決めておかないと、損失は膨れ上がる一方です。
失敗した場合も想定した損失の許容範囲を決め、時には受け入れることが重要です。
ナンピンの注意点を説明してきましたが、ナンピンに向いているFX口座の選び方を解説します。
まず、 最低取引単位は多くても1,000以下の口座を選びましょう。
最低取引単位が小さければ証拠金が少なくてすみ、資金に余裕ができるからです。
次に、 ロスカット水準は低い口座を選択しましょう。
含み損が膨らんでもロスカットされにくければ、取り戻せるチャンスは多く取れます。
ただし、早めの損切りは心がけるようにしてください。
分析ツールが豊富でナンピンに向いているFX業者を2社紹介します。
FXネオ (GMOクリック証券) は取引高8年連続国内1位の最大手業者です。
業界安水準のスプレッドで、優位に取引が可能です。
分析ツールも豊富で使いやすいものばかりで、これといった欠点がないので、どなたにもおすすめできます。
DMM FX (DMM.com証券) は、全 ての通貨ペアで最安水準のスプレッドを提供します。
取引通信簿は、取引履歴を自動的にグラフ化してくれるので、素早い反省・分析ができます。
計画性を持った取引ができるようになるため、ナンピンする方に向いています。
FXのナンピンは非常にリスクの高い方法ですが、 正しく使用できれば非常に効果的です。
ただしナンピンを多用すると損切りがおろそかになり、損失が膨らんで立ち直れなくなってしまう恐れがあります。
慣れないうちは手を出さず、十分な経験を積んだうえで、ここぞというときだけ使うようにしましょう。
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