なぜテクニカル分析が必要なのか
スキャルピングでおすすめのテクニカル分析と使い方
スキャルピングでおすすめのインジケーター
FXのスキャルピングは超短期で取引を繰り返し、結果もすぐに分かることから、初めてみたいと思っている方も多いでしょう。
スキャルピングはテクニカル分析だけすればよいともよくいわれますが、テクニカル分析にも膨大な種類があります。
本記事では、 スキャルピングにおすすめのテクニカル分析を紹介していきます。
スキャルピングは短期間で利益を積み上げられるトレード手法ですが、FXに慣れていない初心者には難しいといわれています。
なぜなら相場を瞬時に把握し、適切な売買判断をすることが求められるためです。
分析力・判断力が十分でない初心者では利益のチャンスを逃しやすく、損失を重ねてしまうこともあります
スキャルピングにおける相場分析は、テクニカル分析です。
ファンダメンタルズ的要因で発生するトレンドやレンジの隙間を短期売買で狙うため、 政治・経済ニュースを意識する必要がありません。
ファンダメンタルズ分析は使わない分、 高度なテクニカル分析が求められます。
テクニカル分析における基本となる分析手法が、ローソク足チャートです。
1本のローソクには相場の四本値があります。
始値 (はじめね):相場が始まった時の価格
高値 (たかね):期間中の高値
安値 (やすね):期間中の安値
終値 (おわりね):相場が終わった時の価格
ローソク足には市場心理など様々なデータが含まれおり、 ローソク足の組み合わせを使って相場を読むことが可能です。
トレンドラインはチャート上での谷と谷を結んだ線で、 相場のトレンドがどの方向に向かっているのかが判断できます。
トレンドは大きく3つの種類に分けられます。
上昇トレンド
横ばいトレンド
下降トレンド
レジスタンスラインとは、FXのチャートにおいて「 これ以上は上がらないだろう」と考えられるラインのことを指します。
サポートラインとは、FXのチャートにおいて「 これ以上は下落しないだろう」と考えられるラインのことを指します。
ラインを引くことで勢いの弱まりを予想したり、反転のタイミングを見極めたりできます。
チャートパターンとは「 今後相場がこう動く可能性が高い」と判断できるいくつかのパターンです。
よく使われる代表的なチャートパターンは20種類程度あり、使いこなせるようになると、 トレンドが切り替わるポイントを瞬時に掴めるようになります。
インジケーターはチャートに表示するサポートツールです。
過去のデータを元に計算されたもので物理学的な根拠があり、 多くの指標を組み合わせて分析することで、チャートをより正確に把握することができます。
無数にあるインジケーターですが、大きく2つのカテゴリーに分類できます。
ひとつめは、トレンド系インジケーターです。
代表的なものを紹介します。
・移動平均線
・ボリンジャーバンド
・一目均衡表
・MACD
・フィボナッチ
おもにトレンド相場で効果を発揮します。
もうひとつは、オシレーター系インジケーターです。
代表的なものを紹介します。
・RSI
・エリオット波動
・MACD
・ストキャスティック
・RCI
こちらはレンジ相場で使われます。
移動平均線とは、 相場の平均値を一定の期間で算出した指標で、数あるインジケーターの中で最もよく使われています。
一定期間の平均価格を線でつなぎ、トレンドの方向や強さを見るために使います。
移動平均線は 「長期」「中期」「短期」のラインを組み合わせて分析します。
スキャルピングでは短い期間を設定した組み合わせを使用します。
短期移動平均線:5日
中期移動平均線:8日
長期移動平均線:14日
あたりで設定するのが一般的です。
トレンドを見極め方として、 移動平均線の並びとローソク足の位置を見る手法があります。
移動平均線が上から短期、中期、長期と並び、ローソク足が移動平均線よりも上の位置にある時は、 上昇トレンドが継続する傾向にあります。
反対に、移動平均線が上から長期、中期、短期と並び、ローソク足が移動平均線よりも下の位置にある時は、 下降トレンドが継続する傾向にあります。
短期の移動平均線が長期の移動平均線を下から上へクロスするのがゴールデンクロスです。
この場合、上昇トレンドへ切り替わるサインとなります。
ゴールデンクロスとは反対で、 短期の移動平均線が長期の移動平均線を上から下へクロスすることをデッドクロスと呼びます。
この場合、下降トレンドへ切り替わる可能性が高くなります。
ボリンジャーバンドとは、1980年代にジョン・ボリンジャー氏によって開発された分析手法で、統計学を元に算出された指標です。
移動平均線に標準偏差を盛り込み価格帯 (バンド) を表したもので、 価格の大半は標準偏差から算出されたバンド内に収まるとされます。
ボリンジャーバンドは視覚的に認識しやすいため、初心者でも扱いやすい分析手法です。
ボリンジャーバンドでは平均線を中心に、値幅を上下3段階に分けて表示します。
+1σ、-1σ (全体の68%が入る範囲)
+2σ、-2σ (全体の95%が入る範囲)
+3σ、-3σ (95%を超える範囲)
価格の動きは、 ほとんどの場合は±2σの範囲内 (稀に±3σ) の範囲で動くことが過去のデータからも実証されています。
ボリンジャーバンドは以下の3パターンの形でトレンドを見極めます。
スクイーズ
エクスパンション
バンドウォーク
スクイーズとは、 バンド幅が縮小している状態をあらわします。
もみ合いが続くとバンドは縮小していきます。
値動きが小さいためこの状態時はスキャルピングに向いていません。
しかし横ばいが続くということはトレンドが発生する予兆であり、いずれブレイクすることが期待できます。
エクスパンションは、スクイーズからブレイクし、 相場が激しく動き始める状態をあらわしています。
終値がバンドをブレイクすると、強いトレンドが発生したシグナルとなりバンドが拡大します。
エキスパンションがあらわた時はスキャルピングの狙い目です。
バンドウォークは、 ブレイクした側に沿ってしばらくトレンドが続く状態です。
高値・安値の位置が読みやすいため、トレンドに沿ってスキャルピングをすると有効です。
トレンドラインとは、 トレンドの勢い・方向性を確認するためにチャート上に引く補助線のことです。
チャート上のポイントを結んだラインに対して、チャートが「反発」「突破」した瞬間が取引のタイミングとなります。
上昇トレンドでは、いくつか発生している底値の下に線を引きます。
トレンドラインを価格が割り込んできたら、トレンドの終了を警戒します。
下降トレンドでは逆に、高値の上に線を引きます。
RSI (The Relative Strength Index) は日本語で相対力指数と訳され、0〜100の指数でグラフに表示されます。
最もポピュラーなオシレーター系インジケーターのひとつで、 相場の売られすぎ、買いすぎが視覚的に判断できます。
RSIは、 数値が高い時は買いが優勢、数値が低い時には売りが優勢であることを意味します。
指数なので状況が瞬時に把握でき、反発ポイントが見えてきます。
RSIの数値は設定する期間で変わり、スキャルピングの場合は10日以内で設定するのがよいでしょう。
9日がよく使われていることが知られています。
RSIが上は70、下は30をのラインを超えた時が、相場が加熱し反発が見込める状態です。
RSIが70を超えた時は買われすぎの状態、相場は高値圏です。
価格が上がってくると、利確で売り始める人が増加します。
RSIが30を下回った時は売られすぎの状態、相場は安値圏です。
価格が下がってくると、安くなるのを待っていた人が買い始めます。
エリオット波動とは、相場は一定の規則に従って上昇下降のチャートパターンを繰り返しているとして分析する手法です。
値動きの周期は上昇5波・下降3波で動く傾向にあると定義されています。
上昇相場は「上げ→下げ→上げ→下げ→上げ」という5つの連続した波動で動き、その後に「下げ→上げ→下げ」という3つの波動による下降調整が続くというものです。
エリオット波動では、相場は13種類のチャートパターンから形成され、上昇5波・下降3波を基本として分析できるとしています。
上昇5波は以下の特徴があるとされています。
第2波の下落率は、第1波の上昇率よりも小さくなる
第3波は必ず第1波よりも大きく動く
第4波の下落率は第3波の上昇率よりも小さくなる
エリオット波動では、以下の理論などでトレンドを見極めます。
エクステンション N波
トランケーション
詳しく見ていきましょう。
エクステンション N波とは、上昇5波・下降3波を作らずに、小さな波で上昇を続ける動きをいいます。
「第3波は必ず第1波よりも大きく動く」に当てはまらず、第3波が小さい波となった後、N字型の波が上昇を続けます。
この時、 トレンドは継続していくと読めます。
トランケーションは、第3波の高値を第5波が超えられない状況をいいます。
トランケーション (切頭) された第5波という意味を持ち、勢いのあった第3波の後に出現するとも定義されています。
もし第5波が第3波の高値を超えた場合、一気に上昇していく可能性が高くなります。
MACD (マックディー) は、Moving Average Convergence Divergenceの頭文字をとったもので、「移動平均収縮拡散法」ともいわれます。
移動平均線をベースに作られ、 現在の相場が買い相場なのか売り相場なのかが一目で分かるようになっています。
MACDは、2本の線とボリュームバーが表示されます。
2本の線は「MACD線」と「シグナル線」、上下に表示されるバーは「買い圧力」と「売り圧力」を示します。
重視するべきはMACD線で、移動平均線やボリンジャーバンドなど他の分析を裏付けるために使用されます。
移動平均線と同じように、MACDにもMACD線とシグナル線の「ゴールデンクロス」と「デッドクロス」があり、 移動平均線で分析した際に、MACDも同様に動いているかを検証します。
MACDでも、 ゴールデンクロスは買いのシグナル、 デッドクロスは売りのシグナルです。
ゴールデンクロスは0ラインよりも下、デッドクロスは0ラインより上で発生すると、より信憑性が高くなります。
また、2本のラインがクロスする角度でシグナルの強さを判断でき、 交差する角度が浅ければ浅いほどダマシとなる可能性が高くなるので、他の分析手法と合わせて判断するようにしましょう。
MACDと併用されるのがボリンジャーバンドです。
ボリンジャーバンドが±2σのタイミングでMACDにクロスが発生していれば確実性が高まります。
スキャルピングを行う際におすすめなインジケーターを2つ紹介します。
まずは「スパンモデル」です。
スパンモデルは、 トレンドの転換や相場の押し目・戻り目でのエントリータイミングを示すインジケーターで、シンプルで使いやすいテクニカル指標です。
青色スパン (短期トレンド)、赤色スパン (長期トレンド)、遅行スパンの3つのラインで構成されます。
・青色スパンが赤色スパンよりも上にある時
・青色スパンと赤色スパン (サポートゾーン) の上にローソク足がある時
・青色スパンが赤色スパンよりも下にある時
・青色スパンと赤色スパン (レジスタンスゾーン) の下にローソク足がある時
また、トレンド転換のシグナルも決まっており、 色で瞬時に判断できるため、瞬発力が求められるスキャルピングに向いています。
スーパーボリンジャーは、ボリンジャーバンドの進化版で、エントリータイミングや決済の精度を上げるため、ボリンジャーバンドの使い方に一目均衡表の遅行スパンを組み合わせる方法をとります。
バンドが狭くなったら近いうちに強いトレンドが発生する可能性があります。
スキャルピングで活用する際は以下を参考にしてください。
・遅行スパンがボリンジャーバンドの2σを超えた時
・遅行スパンがローソク足をどちらかに抜けかつ1σを価格が超えている時
スキャルピングをするなら「MT4 (メタトレーダー4)」を使用するのがおすすめです。
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最後にスキャルピングをするならどのFX業者がよいのか?
おすすめはマネックスFX (マネックス証券)です。
マネックスFXはスキャルピング自体は禁止しておらず、狭スプレッドで約定力も高いFX業者です。
当然デモ口座も用意されているため、使用感を確認してから口座開設できます。
また、 FX以外にも多くの金融商品を扱っているため、 他の商品にも興味がある方は調べてみてください。
スキャルピングをするのにおすすすめなテクニカル分析をまとめてきました。難しい内容もあったかとは思いますが、正確な分析力を身に付けたら後は実践あるのみです。
日々分析の練習と実戦での活用を繰り返し、自分なりのトレードスタイルを見つけていってください。
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