FXに含み損はつきもの
含み損は正しく対処しよう
含み損を拡大させない最も有効な方法は損切り
FXにおいて含み損の扱い方は非常に重要で、取引の成否を分けると言っても過言ではありません。
どれほど熟練されたトレーダーであっても、含み損の扱い方を間違えれば大きな損失を出してしまいます。
本記事ではFXにおける含み損の扱い方をお伝えします。取引の前に確認して、大きな失敗を避けましょう。
FX取引をするうえで、含み損はつきものです。 どんなに優秀なトレーダーでも含み損を抱えないトレーダーはいません。
FX取引をする以上含み損は避けられないものだと認識し、理解を深め正しい対処の仕方を学びましょう。
FX取引における損益はポジションを決済した瞬間に確定し、決済する前の未確定の利益を含み益、未確定の損失を含み損といいます。
FX取引では ポジションを保有している最中も為替レートが変動しており、保有しているポジションの含み益・含み損は常に上下します。
含み益・含み損の計算方法を知るために、1ドル100円のドル円を1万通貨買った場合で考えてみましょう。
ドル円を買ったので、 価格が上昇すれば保有しているポジションは含み益の状態となります。
例えば1ドル105円になれば5円の上昇ですから、1万通貨のポジションを保有していれば、 5円 × 1万通貨で5万円の含み益となり、この時点で決済すれば5万円の利益が確定します。
逆に買ったあとに価格が下落すれば保有しているポジションは含み損の状態となります。
例えば1ドル95円になれば5円の下落ですから、1万通貨のポジションを保有していれば 5円 × 1万通貨で5万円の含み損となり、この時点で決済すれば5万円の損失が確定します。
FX取引ではポジションを決済して初めて損益が確定します。逆にいえば決済しない限り損益は確定せず、含み益・含み損は変動し続けます。
含み益は決済しないとトレーダーの利益にはなりませんし、保有している間に含み益が減ってしまうことも十分に考えられますので、 決済のタイミングが非常に重要です。
逆に含み損を抱えているときは決済をするまで損失が確定しないので、 決済をしないで含み損が解消されるのを待つトレーダーがたくさんいます。
確かに損切りをせずに待っていれば含み損が解消されることもありますが、解消されないときはFX口座のお金を全て失ってしまう可能性もあります。
ポジションを持つ前から決済のタイミングを考えておきましょう。
FX取引にはスプレッドがあるので、必ずマイナスの状態でスタートします。つまり含み損を抱えた状態でFX取引がスタートしますので、FXと含み損は切っても切れない関係といえます。
相場の価格は常に波を描くように上下しながら変動していますので、頻繁に含み損と含み益は行ったり来たりします。
含み損はどんなに熟練したトレーダーでも、必ず発生するものだと覚えておきましょう。
含み損を抱えたポジションを決済せず放置していると、含み損が解消され含み益に転じることもありますが、 ますます損失が拡大してしまう可能性もあります。
FX取引には「強制ロスカット」というルールがあり、含み損が増えすぎると保有中のポジションは強制的に決済され、損失が確定します。
つまり含み損が増えすぎると、ポジションを保有していたくても保有できなくなる可能性があります。
強制ロスカットの水準はFX会社によって多少違いはありますが、証拠金維持率50%を水準としている会社が多いです。
例えば1ドル100円のドル円を1万通貨取引するのに必要な最低証拠金額は、 100円 × 1万通貨 ÷ レバレッジ25倍 = 4万円です。
FX口座に預けている証拠金額から含み損益を差し引いて、2万円を切ってしまった時点で強制ロスカットとなります。
FX取引では、含み損への対応方法がトータルの成果を分けます。
ここでは基本的な含み損への対応方法をお伝えしていきます。
含み損への基本的な対応方法は以下の5つです。
損切りルールを決めておく
含み損を決済することで精神的な負担を減らす
一部の決済で証拠金維持率をコントロールする
トレンドが変わるのを待つ
ナンピンをする
それぞれの対応方法について詳しくみていきましょう。
ポジションを持つ前から、損切りのルールを明確に定めておきましょう。
ポジションを持ったあとでは、損失を確定したくないという気持ちが生まれてしまうこともあります。損失を確定したくないと思ってしまうと、 損切りができず損失を拡大させてしまいます。
ポジションを持つ前に損切りルールを決めて、 ルールの通りに損切りをする習慣を身につけましょう。
含み損を抱えたポジションを持っている状態は非常に大きなストレスがかかり、判断力が鈍ります。
思い切って決済してみると精神的に楽になり、次のトレードへの切り替えもしやすくなります。 損失を確定することを嫌がらず、素直に損切りをして精神的な負担を減らしましょう。
含み損を抱えたポジションを全て決済するのではなく、ポジションの一部を決済する方法もあります。
一部を決済すればその分証拠金維持率を保て、強制ロスカットまでの余裕を作れます。
トレンドが変わって含み損が解消されるまで待つという方法もあります。
含み損の状態からトレンドが変わり、大きく動き出せば含み損が含み益になることもあります。 ただこの方法は証拠金維持率に大きな余裕があるときに限られるでしょう。
証拠金維持率に余裕がない場合は、 トレンドが変わる前に強制ロスカットをされてしまう可能性もあるので気を付けましょう。
含み損を抱えた状態で、同じ売買方向にポジションを増やすことをナンピンといいます。
ナンピンをすると取得単価を平均化できるので、含み損が解消するまでの値幅が縮まります。
例えば1ドル100円のドル円を買ったあとに、価格が98円まで下がってしまったとします。このポジションの含み損が解消されるためには2円上昇して100円まで戻さなければなりません。
しかし98円まで下がった時点でさらに同じ量の買いポジションを追加すると、 取得単価が平均化され99円となるため、含み損の解消価格が99円となり、98円から1円上昇すれば良いことになります。
ただしナンピンをしてから更に逆行すると、含み損の増加が加速してしまいます。
ナンピンする際はポジションを追加するタイミングに十分気を付けましょう。
FX取引では短期的な変動ばかりに気をとられてしまうと、無駄な損切りを繰り返してしまいます。
ある程度中長期的なトレンドの見通しを持って含み損に対応しましょう。
大きなトレンドを狙う場合は、目先の上下動に振り回されず長期的な視点で利益になるのを待つことも大切です。
大きなトレンドは長期的な価格変動となります。
長期的な動きであれば価格の上下動も大きくなりますので、保有しているポジションの評価損益も大きく上下します。
相場の動きに一喜一憂せず、ゆったりと待つことも選択肢に入れておきましょう。
FXで含み損を大きくしないためにトレーダーができることは、実はそれほど多くありません。
いくつかの選択肢の中から、含み損を大きくしないための選択をしましょう。 ここではFXで含み損を大きくしないための、具体的な方法をお伝えします。
ポジションに含み益が出たら、分割決済をすればまずは利益を確保できます。
利益を確保すると精神的にも余裕が生まれるので、その後の価格変動を落ち着いて観察できます。
残りポジションのロスカットラインを最初にポジションを持った時の価格に設定すれば、そこから含み損を抱えることさえありません。
分割決済とは、保有しているポジションの一部を決済して、残りを保有することを言います。
含み益が出ている状態であれば、一部の利益は確保して相場の変動を待てます。 そこからさらに相場が伸びれば合計の利益は減ってしまいますが、含み益が減るリスクを減らせます。
逆に含み損を抱えている状態であれば、一部の損失を確定させることで証拠金維持率を保ち、トレンドの転換を待てるようになります。
含み損を大きくしないための最も有効な方法は、 損切りを徹底することです。
FX取引において損失は避けられないので、 いかに上手に損切りをするかが重要となります。
FXを始めて間もない頃は、相場の動きに合わせた損切りは非常に難しいものです。
まずは許容できる損失額を超えないように損切りラインを設定することから始めましょう。
初心者のうちはナンピンをしないようにしましょう。
FX取引において ナンピンは高等技術であり、リスクの高い手法です。ナンピンはタイミングを間違えれば、含み損の拡大を加速させてしまいます。
資金管理やトレンド転換のポイントを的確に捉える技術が身についてからナンピンを考えていきましょう。
感情を挟まず取引するのが苦手という人は、自動売買を活用するという選択もあります。
FX取引において、 トレーダーの心理状態が含み損を拡大させる原因となってしまうことがあります。
含み損を抱えた時に損切りをせずトレンドの転換を待ってしまうのは、損失を確定させるのが嫌だという心理状態のためです。
自動売買であればトレーダーの感情とは関係なくシステム通りにトレードしてくれるので、むやみに含み損を拡大させてしまうことがありません。
今回はFX取引における含み損について詳しく解説してきました。
ポイントをおさらいしておきましょう。
FXに含み損はつきもの
FXは心理状態が大きく影響する
含み損を拡大させないために損切りしよう
FX取引に含み損はつきものだからこそ、対処の仕方が非常に大切になります。
含み損の正しい対処を身につけて、安定したFX取引を実現させましょう。
※掲載情報には本サイトのFX会社・口座比較情報に掲載・参画する事業者が提供するPR情報が含まれています。 ※本サービスはFX取引及びFX取扱事業者等に関する情報の提供を目的としています。FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。 ※キャンペーン・特典は各広告主において実施されるものであり、広告主による募集要綱等を十分にご確認ください。 ※本サービスに掲載されている情報は、投資判断の参考としての情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的とするものではありません。 ※本サービスでは十分な注意を払ってFX取引及びFX取扱事業者等に関する情報提供を行っておりますが、本サービスに掲載されている情報は、情報の真偽、FXの評価に関する正確性・信頼性等については一切保証されておりません。利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも、当社は一切の責任を負わないものとします。投資に関するすべての意思決定は、利用者個人の判断で行っていただきますようお願いいたします。 ※本サービスにおいて公開されている情報につきましては、営業に利用することはもちろん、第三者へ提供する目的で情報を転用、複製、販売、加工、再利用及び再配信することを固く禁じます。 ※本ページには、各FX取扱事業者を始めとする他社・他の機関のサイトへのリンクが設置されておりますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。 ※本サービスのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、利用規約にご同意いただいたものとします。 ※手数料は全て「税込み」にて表示しております。 ※スワップポイントは1万通貨/1日あたりの値を掲載しています。 ※最新情報は各FX取扱事業者の公式サイトにてご確認ください。