FXはリスクを抑えてコツコツ元手を増やす投資法
元手100万円でFXを始めるときは予め取引ルールを決める
通貨の金利差で利益を得るスワップポイントもおすすめ
初心者が元手100万円でFXを始める場合、「投資未経験者だからこそ意識すべきポイント」を理解して取引することが大切です。正しく運用すれば着実に利益を出せるのがFXの魅力ですが、損失リスクの存在も忘れてはいけません。
本記事ではトレードスタイルの決定やFX会社選びなど、FXを始めるときの手順や考え方を紹介します。取引時の注意点やスワップポイントも解説するので、FXで成功する第一歩を踏み出すために活用してください。
ネット上では「FXで1ヶ月に100万円も稼いだ」といった夢のような話が数多く見られます。しかし現実にはFXで最初から大儲けはほぼ不可能です。
そもそもFXをはじめとした投資で大事なのは経験です。安定して利益を出すプロのように「経験に裏打ちされた取引スキル」を手に入れるには時間がかかります。
知識や技術を1つ1つ身に付けていく必要があるので、まずはFXがどのようなものなのか基本からしっかり確認していきましょう。
「ハイリスク・ハイリターンな投資法」としてFXを捉える人が多いのですが、 本来はリスクを抑えてコツコツ稼ぐのがFXです。
プロの投資家が巨額の利益を出す場合でも、運用資金額が大きいから利益額も大きいというケースが少なくありません。「巨額の利益」と聞くと「ハイリスクを取った結果」と考えがちですが、実際はローリスクな運用をしています。
逆に リスクを犯して無茶をすると自己資金はすぐに減るので注意が必要です。元手100万円でFXを始めても、わずか数週間で全額がなくなることも十分あり得ます。
100万円の元手があれば株でもFXでも十分に取引できる金額です。株とFXどちらを始めるか迷う投資初心者も多いのですが、両者には次の違いがあります。
自分が取引できる時間帯や前提知識の量、手元資金の額などからより適したほうを選びましょう。
そのためFXと株のどちらがよいのかは個々人の状況次第ですが、 一般的には株よりもFXがおすすめです。
FXは値動きこそ株より小さいものの、レバレッジをかけて自己資金以上の金額で運用できる点が最大のメリットです。小さな値幅で利益確定をしても利益額が大きくなるので、極端なリスクを取る必要がなくて安全に資産運用を行えます。
またFXは投資対象の数が少なく、株のように「数千の銘柄の中から何を選ぶべきかわからない」といった心配もありません。
さらにFXは平日であれば24時間取引が可能で、日中に仕事で忙しい会社員でも帰宅後にチャートを見ながらトレードできます。
もちろん 株式投資でも夜間取引や海外株式市場であれば平日の日中以降に取引できますが、これらは通常の株取引以上に難しいのでFXのほうがおすすめです。
FXで一体どれくらい稼げるのかは誰でも気になるはずです。たとえば元手100万円で次のような条件でシミュレーションをしてみましょう。
取引条件:2万通貨・元手100万円・1日15~20pipsで利益確定・勝率70%
2万通貨×15pips×70%=2,100円
2万通貨×20pips×70%=2,800円
※ pipsはFX取引における最小単位で通貨の1%に相当
この場合1日2,100円~2,800円稼げる計算になり、1ヶ月の平日日数が約20日なので月間の利益額は42,000円~56,000円です。年間では504,000円~672,000円にもなります。
ただし1日の利益幅や勝率によってシミュレーション結果は大きく変動しますし、70%のような高い水準で勝率を維持するのは初心者にとって簡単ではありません。
上記のような利益を最初から出そうと無理をするのではなく、知識や経験を身に付ける中で日々の利益幅や勝率を着実に向上させる意識で臨むようにしてください。
FXを始めるときには正しいステップを踏むことが大切です。資産運用の世界は特殊な世界であり、初めて投資をする人の場合「何がわかっていないのかもわかっていない」ということもあるでしょう。
元手の100万円を減らさずにしっかり増やすためにも、FX初心者が取るべき行動やその順序を確認していきましょう。
簡潔にまとめると以下のような手順になります
取引を始める前に
FXの勉強をする
取引スタイルを決める
初心者向けのFX会社を選ぶ
取引を始めてから
損切りするラインをあらかじめ決める
高レバレッジをかけない
資金には余裕をもたせる
自分のルールを作る
どんな投資手法があるのか、どうやって取引をするのか、基本から1つ1つ丁寧に勉強することが大切です。 学習方法としてはネット記事の活用も考えられますが、できれば初心者向けのFX書籍を1冊でよいので購入してください。
ネット記事だと読み飛ばしたり流し読みする癖が付いている人も多くて知識が頭に入らず、さらに情報が大量にありすぎて逆に混乱する可能性が高くなります。
本であればしっかり読みますし、特に図解入りの本だと視覚的にもわかりやすくて効率よく勉強ができるのでおすすめです。
FXには非常にたくさんの取引スタイルがあります。その中から自分に適した方法を選ぶことも、FXで成功するためのポイントの1つです。投資対象にする通貨・決済までの時間の長さ・取引する時間帯などの視点から自分なりのルールを作ります。
最初は少額投資をしながらいくつかの取引スタイルを試していきますが、そのときに「 ストレスなく自然体で取引できるかどうか」を意識して確認するようにしてください。FXでは慌てず冷静に取引できるかが利益を残す上で重要です。
「FX会社であればどこも一緒」と思うかもしれませんが、 口座を開く会社選びはFXで成功するか失敗するかに思いのほか影響します。
実質的な手数料にあたるスプレッドが狭い会社を選ぶのは当然ですが、初心者の場合はFX会社ごとの取引通貨単位の比較も欠かせません。1万通貨単位だと金額が大きくてリスクも高いので、1,000通貨単位以下の会社で口座開設しましょう。
FX取引を始めた途端に元手100万円すべてを投入するのではなく、少額の単位で取引できる会社を選んで いろいろな取引スタイルを試すようにしましょう。
少額投資が可能な初心者向けのFX会社のうち、特におすすめの3つの会社を紹介します。それぞれの会社の特徴を踏まえて、元手の100万円を自分が最も効率よく運用できそうなFX会社で口座を開設してください。
米ドル/円0.2銭・ユーロ/円0.4銭など業界最狭水準のスプレッドを誇るのがLIGHT FXです。取引コストを抑えたい人におすすめで、1,000通貨単位から取引可能なので少額から投資を始められます。
提供されるニュースなどの情報量・コンテンツはあまり多くありませんが、スワップポイントが高くて金利差で稼ぎたい人にとっても魅力的なFX会社です。アプリの使いやすさやチャートの見やすさにも定評があります。
YJFX!も1,000通貨単位で取引できてスプレッドも狭いFX会社です。少額から投資を始めるべき初心者にとってリスク・コストともに抑えながらFX取引ができます。
取引をするとPayPayが貯まるサービスがあり、ヤフーグループが運営しているので万全のインフラ体制が整っていて安心です。
スマホアプリが使いやすいと好評なので、特にスマホを使って取引する人に相性がよいでしょう。副収入を得るためにFXを始める会社員にとっては、昼休憩の時間帯などに為替の確認がしやすくなります。
FXブロードネットは自動売買ツール「トレッキングトレード」が人気のFX会社です。1,000通貨単位から取引できる点やスプレッドが狭い点は上記2社と同じなので、少額から取引を始める初心者でも取引がしやすくなっています。
取引ツールやテクニカル指標が比較的充実しているのも特徴です。まずは他のFX会社で取引して、慣れた所でFXブロードネットに口座を開設してみましょう。新たなテクニカル指標や自動売買ツールを使ってみるのもおすすめです。
利益を出せる可能性がある一方でリスクもあるのがFXです。 注意すべき点を理解せずにFX取引をすれば、元手の100万円は驚くべきスピードで減ってしまいます。
そうならないためにもFX初心者が絶対に守るべきルールを確認しておきましょう。
実際に取引を始める前に「損切りする基準」を決めることが大切です。損切ラインの決め方に明確な基準はありませんが、一般的によく使われる「2%ルール」であれば損失が2%に達した時点で必ず損切りを実行します。
ただし投資初心者の場合は損切りルールを守れずに損失を拡大させてしまい、1回の損失が5%以上になることも珍しくありません。
大損失を数回繰り返しただけで資金の1割や2割が消失しかねないので、心理コントロールに慣れるまでの間は予め逆指値注文を出しておく形でもよいでしょう。
FXでは自分なりの取引スタイルを確立して利益を出せるようになるまでに時間がかかります。最初のうちは損を出す前提で相場に臨むべきですし、余計なリスクを避けるに越したことはありません。
損失が出て当然の時期にレバレッジを25倍にしてあえて損失額を25倍にする必要はありません。 初心者の間のレバレッジは2~3倍で十分です。2~3倍でも自己資金以上の額で運用する感覚は身に付くので、レバレッジを上げるのは取引に慣れてからにしましょう。
同じく元手100万円でFX投資を始める人がいたとしても、全財産が100万円の人と1,000万円の人では状況が全く異なります。 FXで使う資金はあくまで生活費以外の余剰資金であり、間違っても全財産を投入したり生活費まで使ってはいけません。
損失が出たときに日常生活にまで影響が出ると、冷静な判断ができなくなって損失を繰り返し出すのがFXの恐ろしいところです。今考えている元手資金に余剰資金ではないお金が含まれている場合には、金額を減らすようにしてください。
当たり前のように聞こえるかもしれませんが 「自分のルールを作ること」もFXの世界で成長していく上で大事な要素です。ルールに基づいて日々の取引を行い、トレードの結果を記録するようにしてください。
その時々の感覚で何となくトレードしたり結果に一喜一憂するだけだと、過去の検証や振り返りができず修正すべき点も判断できません。日誌などの形で記録に残すことで経験として蓄積され、精度の高い取引ルールに修正できるようになります。
「元手100万円からのFXにおける注意点」で紹介したことを守れるようになったら次のステップに進みます。少額投資で安全運用を行っていたレベルを超えて、より取引精度をアップさせて利益を追い求める段階です。
1,000通貨単位で取引する口座ではなく、1万通貨単位で取引できる口座にステップアップしましょう。 もちろん1,000通貨単位のFX会社のままでもロットを上げれば同じですが、どこまで上げてよいのか定まらず際限がなくなるリスクがあります。
無理なトレードをしない点は従来と一緒ですし少しずつ資金量を増やす意識も変わりませんが、「少しずつ」の幅を1万通貨単位にステップアップするということです。FXにおけるメインの単位である「1万通貨」に慣れるようにしてください。
最初は移動平均線が表示される基本的なチャートを使いますが、FXの取引に慣れてきたら使うチャートの種類を増やしましょう。 複数のチャートを使えるようになってシグナルが重なれば取引精度が各段にアップします。
ただしボリンジャーバンド・RSI・MACDなど種類がありすぎて最初は困るはずです。相性のよい分析手法が一体どれなのかは実際に使う中でしかわからないので、まずは興味がある手法を2つ3つピックアップして勉強してみてください。
大損失を出したり負けが連続したときには、思い切って取引を中止するのもFXでは大切です。そのままトレードを続けると元手の100万円が一気に減っていきます。
負け続けると冷静な判断ができなくなり、無理なトレードが増えて更なる損失を招くだけです。また自分が得意ではない相場の流れやタイミングであれば、そもそも損失は出ても利益を出すことはできません。
不必要な取引をして損失を積み上げる意味はないので、損失を出した取引を分析して取引ルールの修正に時間を使うようにしてください。
FXをはじめとした資産運用では税金の知識も欠かせません。会社員は給与所得・退職所得以外の所得が20万円を超える場合、専業主婦や無職の方は基礎控除額48万円を超える収入がある場合は確定申告が必要です。
税務署への申告が漏れて脱税と見なされると罰金が科されてしまいます。住民税に関する知識や国内FXと海外FXにかかる税金の違いなども理解しなければいけないので、FXの税務知識を扱った書籍を1冊購入してもよいでしょう。
税務知識の中でも特に押さえておきたいのが「損失の翌年以降への繰越」です。上述のとおりFXの利益が一定額以下ならば確定申告の義務は生じませんが、 年間の取引実績がマイナスのケースでは確定申告をした方がお得な場合があります。
たとえば今年15万円の損失を出して翌年20万円の利益を出した場合、損失の繰越の確定申告手続きをしていれば両者を相殺できて翌年の課税対象は5万円のみです。
損失が出た年に確定申告をすれば最長3年間繰越せるので、損失が出た年も忘れずに確定申告を行いましょう。
FXで利益を出すにはスワップポイントを狙う方法もあります。異なる国の通貨を売買して為替差益を狙う場合とは違い金利差で稼ぐ方法です。
新興国など金利の高い国の通貨を買えば金利差を調整するためのスワップポイントを受け取れます。1日あたりどれくらいの金額になるかは通貨ペアごとに異なりますが、仮に1万通貨あたり1日100円のスワップポイントが発生するなら、年間365日で36,500円になる計算です。
もちろん短期的な金利変動や為替変動の影響を受けて損失を出すリスクはありますが、 売買を繰り返すのではなく長期的に通貨を保有し続けることで利益を得られます。1回ごとの取引結果に一喜一憂せずコツコツ稼ぎたい人に向いている方法です。
ハイリスクを覚悟して利益を狙うのではなく、安全に運用して資金を増やすのがFXという投資法です。この前提を理解せずに無茶な取引をすると、元手の100万円はあっという間に減ってしまいます。
FXの勉強をしたり初心者向きのFX会社を選ぶなど、正しいステップを踏みながら経験を積むようにしてください。最初は大変ですが、損切りができるようになったり使えるチャートの種類が増える中で自分自身の成長を実感できるはずです。
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