空売りとは相場が下がったときに利益が出る仕組み
空売りのタイミングは下降トレンド時を狙う
逆張りはハイリスクのため注意が必要
空売りは理解して使いこなせれば、大きな利益を生むことも可能ですが、理解していないと大きな損失を被ります。
そのような結果にならないためにも本記事でしっかり学習しておきましょう。特にFXの場合は注意点に気をつけながら取引することで、誰でも空売りで利益を上げることが可能です。
このように本記事はFXを始めたばかりという方におすすめです。よくある質問についても回答していますので最後まで目を通してください。
FXの空売りとは相場が下がったときに利益がでる投資手法です。つまり値段が高い通貨に空売りをし、相場が安くなったタイミングで買い戻します。
先に売った時の金額と、後から買い戻したときの金額の差額が利益になります。
空売りのことを、売りから入るや売りをしかける、売りポジション**を持つともいいます。
空売りはFXの特権ではなく、株でも行えます。しかしシステムが違います。FXと株の特徴に注目しながらシステムの違いについて理解しましょう。
まずは株における空売りのシステムからみていきましょう。
株の取引は現物の受け渡しになりますので、現物を手にしないと取引ができない仕組みです。それを踏まえた上で3つのステップにわかれています。
株を証券会社から借りる
借りた株を売る
株を買い戻す
株は現物取引のため何も保有していない状態から何かを売ることはできません。 つまり最初に売るための株を証券会社から借りる必要があります。株の場合もタダで借りられる訳ではないので賃株料という手数料が発生します。
証券会社から借りた株を市場で売ります。例えばある株価が5,000円の場合、5,000円×100株=50万円で売れるとしましょう。その50万円が仮で入ってきます。しかしあくまで借りている株で取引をしているのでいずれ返さないといけません。
株を返すために今度は市場から先程売った株を買い戻します。買い戻す際にもし株価が4,000円なら、4,000円×100株=40万円で買い戻せます。そして買い戻した株を証券会社に返して空売りの取引は終了です。
つまり損益の計算としては、 50万円で売って40万円で買っているので差額の10万円が利益になります。
次にFXの空売りの仕組みについて紹介します。FXでは株のように現物を借りることはせずに、 後日買い戻す義務を負うことで、実際には所有していない通貨を売ることができます。
とはいえイメージがしにくいので、株と同様に FX会社から売りたい通貨を借りて、後日に返すという考え方でも大丈夫です。
なお株では賃貸料が発生していましたが、FXでは実際に借りているわけではないので手数料はかかりません。しかし通常の取引同様スプレッドが発生し、これが実質的な手数料となっています。
手順としては、FXの空売りは現物を扱わない分、株よりもスムーズです。通貨を売って買い戻す。これだけの手順になります。
通貨を売る
通貨を買い戻す
これから価格が下がりそうな通貨を先に売ります。
ここでは1ドルが100円のときに1ドルを売って100円を得たと仮定しましょう。
実際に所有していない通貨を空売りしたことで、トレーダーは後日1ドルを買い戻さなければいけません。
ここで1ドルが90円になっていたとします。すると 手持ちには100-90=10円が残り、これが空売りで得た利益となります。
FXの売りポジションとは空売りのことを指します。為替レートが下がった場合に利益になる行為です。逆に買いポジションとは為替レートが上がった場合に利益になる行為です。
売りポジションでも買いポジションでも同じ数量で取引をすれば利益幅は同じになります。
空売りで利益を狙うための2つのポイントを解説します。チャート上に現れる指標なので覚えておいて下さい。
1つ目は戻り売りです。これは下降トレンドの際に現れます。下降トレンドでは上げ下げを繰り返しながら徐々に下がっていきます。
上下を繰り返す理由は下げている中でも利益が出た人たちは利益を確定するために途中で買い戻すからです。そこで微妙に上昇しますが、トレンドが下げのため再び下げに転じます。 この微妙に上がったところを戻ったといい、ここで売りポジションを仕掛けることを戻り売りといいます。
ダブルトップは下降トレンドの始まりを意味するものになるので、場合によっては大きな利益も狙えます。チャート上にはMのような形が現れます。Mが現れたらあとは売りを仕掛けるタイミングが重要です。
前回の安値を突き抜けたら本格的な下降トレンドが形成が見込まれるので、そこで売りポジションを仕掛けます。2つの天井で押し戻されるチャートの動きをしているためダブルトップといいます。
空売りする際の大前提としては下降トレンドであることです。つまり世界的に経済が落ち込んでいるときなどはこれにあたります。 特にアメリカが落ち込んだときは他の国にも波及するのでチャンスです。
そして下降トレンドの中でもより下落しそうな通貨を選択します。例えば、ヨーロッパで暴動が起きたときはユーロが下落しそうなのでユーロ円で空売りの機会をうかがいます。機会をみているなかで、さきほどのエントリーポイントがチャート上で出現したら空売りを仕掛けてみましょう。
FXで空売りの約定値段は、Bidと記載してある値段が安い方です。そして買い戻すときはAskと記載してある高い方の値段です。
そして注文方法は、成行注文・指値注文・逆指値注文の3つになります。
成り行き注文とは現時点で表示されている市場の値段で約定する方法です。
指値注文とは値段を指定した注文です。売りの場合は指定した値段以上になったら約定します。 戻り売りを狙う際に使います。
逆指値注文とは指値注文とは逆です。指定した値段以下になったら約定する仕組みです。
空売りは相場で勝っていくための重要な投資手法ですが、注意点もあります。ここを理解していないと、いつのまにか損が出ていたということにもつながります。
まずスプレッドが発生します。スプレッドとは買い注文するときのAskと売り注文するときのBidの差額のことをいいます。例えば、Askが100円でBidが98円ならスプレッドは2円です。
しかしこのときの相場の値段は99円となります。つまり98円の売りから入ったときは-1円で取引がスタートします。 スプレッドは空売りのときのみならず買い注文のときにも発生する共通のリスクです。
スプレッドはコストと言われていますが、FX会社の手数料と考えるとわかりやすいでしょう。
次にマイナススワップです。空売りの仕組みのところで株は貸株料を支払うがFXはそれがないと記載しました。しかし貸株料がない代わりにマイナススワップが発生します。
FXでは2国間の金利差を調整するために、スワップポイントが付与されます。
通貨ペア間で金利の低い方の通貨を買ってポジションを保有している場合 (ロングのとき) 、 スワップはプラスとなり、利益として受け取ることができます。
逆に空売りしている場合はスワップを支払う可能性が発生します。
通貨ペア間で金利の高い方の通貨を空売りしてポジションを保有している場合 (ショートのとき) 、 スワップはマイナスとなり、資産が減っていくことになります。
逆張りはトレンドに逆らったポジションをとることです。つまり空売りの逆張りは上昇トレンドになっているにもかかわらず、売りポジションを仕掛けます。
このような流れに逆らった投資をするのは、 かなり相場を知り尽くした人でないと難しいです。逆張りは当たれば利益は大きいですが、はずれること可能性も高くハイリスクな投資手法になるので、ある程度投資に慣れてきたタイミングでやってみましょう。
基本的に手数料のような費用はかかりません。
しかしスプレッドや、場合によってはマイナススワップも支払うことがあります。
スプレッドは買い注文でも発生する、取引上必要なコストです。
マイナススワップはドル円など一部の通貨ペアで発生します。長期的に売りポジションで保持しているとマイナススワップの損失は大きくなるので、いつ発生するのか事前にチェックし対応しましょう。
みんなのFXがおすすめです。通常、FX会社は売りスワップの方が買いスワップより高めに設定してあります。
しかしみんなのFXの場合は 売りと買いのスワップが同じ設定です。つまり売りを主軸としたトレーダーにとって優しい取引システムとなっています。
相場が下がっているときでも利益が狙える投資手法が空売りです。
空売りを使いこなせればリーマンショックやコロナ不況などの大暴落が起きたときでも、利益を上げられます。スプレッドやマイナススワップ、逆張りの注意点に気を付けながら空売りにチャレンジしてみてください。
※掲載情報には本サイトのFX会社・口座比較情報に掲載・参画する事業者が提供するPR情報が含まれています。 ※本サービスはFX取引及びFX取扱事業者等に関する情報の提供を目的としています。FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。 ※キャンペーン・特典は各広告主において実施されるものであり、広告主による募集要綱等を十分にご確認ください。 ※本サービスに掲載されている情報は、投資判断の参考としての情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的とするものではありません。 ※本サービスでは十分な注意を払ってFX取引及びFX取扱事業者等に関する情報提供を行っておりますが、本サービスに掲載されている情報は、情報の真偽、FXの評価に関する正確性・信頼性等については一切保証されておりません。利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも、当社は一切の責任を負わないものとします。投資に関するすべての意思決定は、利用者個人の判断で行っていただきますようお願いいたします。 ※本サービスにおいて公開されている情報につきましては、営業に利用することはもちろん、第三者へ提供する目的で情報を転用、複製、販売、加工、再利用及び再配信することを固く禁じます。 ※本ページには、各FX取扱事業者を始めとする他社・他の機関のサイトへのリンクが設置されておりますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。 ※本サービスのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、利用規約にご同意いただいたものとします。 ※手数料は全て「税込み」にて表示しております。 ※スワップポイントは1万通貨/1日あたりの値を掲載しています。 ※最新情報は各FX取扱事業者の公式サイトにてご確認ください。