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2020年05月19日

FXのレバレッジの特徴

FXの大きな特徴の一つにレバレッジがあります。 FXにおけるレバレッジとは、少ない元手資金で、大きな金額の取引ができるための仕組みです。

大きな資金での取引ができるため、 少ない元手でも十分な利益を生み出せると同時に、大きな損失を被る可能性もあるので注意が必要です。

FXのレバレッジを理解することは、損失を最小限に抑え、利益を最大化するために非常に重要なポイントとなりますので、しっかり確認しておきましょう。

FXのレバレッジとは

レバレッジを日本語にすると「てこ」です。てこは少ない力で大きな力を出すものとして使われていますが、FXでも同様です。 FXでは証拠金を入金することで、その何倍ものお金を運用して大きな利益を狙えます。

これだけ聞くとメリットしかないように思えますが、 大きなお金を動かすため大きな損失を出す可能性もあります。リスクがあるということを忘れずに取引を行いましょう。

少額投資家でも大儲けを狙える

FXでは レバレッジが使えることにより、少額の投資家でも大きな利益を狙えます。

例えば25倍のレバレッジをかけることにより、元手資金の25倍の金額で取引ができます。5万円の元手であれば125万円分、10万円の元手であれば250万円分です。

取引金額が大きくなれば、それだけ得られる利益も大きくなりますので、 少額の投資家にも大きな利益を狙うチャンスが生まれます。

投資効率を上げる

レバレッジを利用することで、 投資効率が格段に上がるでしょう。

FXにおいて日本人が好む通貨ペアの一つにドル円があります。

仮に元手が5万円しかなければ、1ドル100円のドル円を取引できる量は、500ドル分ですから、500通貨です。500通貨の取引では、思惑通りに1円の値動きがあったとしても、利益は500円です。

しかし25倍のレバレッジを利用すれば、5万円の元手でも125万円つまり、1万2,500ドル分の取引ができます。余裕をもって1万通貨の取引としても、先ほどと同様に1円の値動きがあれば、1万円の利益です。

このように 同じ元手資金であっても、稼げる利益は大きく上昇し、投資効率が上がります。

一歩間違えると大事故に

レバレッジは、大きな利益を生み出すと同時に、 大きな損失にも繋がる可能性があります。先ほどと同様にレバレッジをきかせて取引した場合、値動きが思惑とは逆の方向に1円分動けば、1万円の損失です。

レバレッジそのものを恐れる必要はありませんが、損失の可能性が常にあることは必ず頭に入れて取引に臨みましょう。

国内FX会社の最大レバレッジは一律で25倍

国内FXの レバレッジは最大でも一律25倍です。これは、金融庁の規制によるもので、国内FXであれば例外はありません。

かつてはレバレッジの規制はありませんでしたが、大きな損失を被るトレーダーが続出したことで金融庁がレバレッジの規制に乗り出しました。

つまりレバレッジの規制は消費者保護の観点からなされたもので、2010年に50倍、2011年に25倍と段階的に引き下げられています。

2018年には更にレバレッジを引き下げる方針が出されましたが、2020年8月時点では実現していません。今後も金融庁の動向には注目です。

レバレッジが引き下げられれば、少額投資家にとっては取引の幅が狭くなってしまうとも考えられますが、前述の通り大きすぎるレバレッジは一歩間違えれば大事故に繋がってしまいます。

25倍の最大レバレッジをかけるのではなく、 適切なレバレッジでコツコツと利益を積み上げていきましょう。

また国内FXのレバレッジが下がれば、金融庁の規制対象外の海外FXを利用しようと検討する人もいるかもしれませんが、海外FXの利用者は金融庁の保護下ありません。

トラブルの対応が非常に難しくなってしまうので、利用の際は十分に注意しましょう。

FXのレバレッジと必要証拠金 (保証金) の関係

FXにおける必要証拠金とは、取引するために必要となる金額のことです。必要証拠金はレバレッジによって変わりますので、レバレッジと必要証拠金は切っても切れない関係です。

また必要証拠金を把握せずに取引するのは、大変危険なので必ず理解してから取引を始めましょう。

証拠金とは

FXにおける証拠金とは、FX会社に預けたお金のことを指します。取引に必要となる必要証拠金と混同しないように、明確に区別して理解しておきましょう。

必要証拠金の計算式

必要証拠金とは取引するために実際に必要となる金額のことです。計算式は、 レート × 取引量 ÷ レバレッジで求めます。

例えば、1ドル100円のドル円を1万通貨取引する場合、100円 × 1万通貨 = 100万円ですが、25倍のレバレッジをかけることで、100万円 ÷ 25倍 = 4万円で、必要証拠金は4万円となります。

FXレバレッジが高いと必要証拠金は減少する

FXではレバレッジが高ければ高いほど、必要証拠金は減少します。これは先ほどの計算式に当てはめて計算してみれば明らかです。

1ドル100円のドル円を1万通貨取引するとき、レバレッジが5倍であれば必余殃証拠金は100円 × 1万通貨 ÷ 5倍 = 20万円です。

レバレッジが10倍であれば同様の計算式で必要証拠金は10万円、レバレッジが20倍であれば必要証拠金は5万円となります。

実効レバレッジの計算式

実効レバレッジとは、実際の取引に適用されているレバレッジのことで、 FX会社で設定されている最大レバレッジとは違い、FX会社に預けている証拠金額や毎回の取引量によって変わります。

実効レバレッジは、 レート × 取引量 ÷ 証拠金で求められます。例えば10万円の証拠金がある中で1ドル100円のドル円を1万通貨取引する場合、100円 × 1万通貨 ÷ 10万円 ＝ 10となり、このときの実効レバレッジは10倍となります。

計算式からもわかる通り、証拠金額が多く、取引量が少なければ実効レバレッジは低くなり、より安全な取引といえるでしょう。

レバレッジの観点からFX会社を選ぶポイント

レバレッジの管理はより安定的なFX取引を継続するうえで、非常に重要です。ここではレバレッジの観点からFX会社を選ぶポイントをお伝えします。

レバレッジが選択可能か

FX会社によっては、レバレッジが高くなりすぎないようにレバレッジの選択が可能です。選択したレバレッジが最大レバレッジとなり、それ以上のレバレッジを利用した取引を抑制できます。

自由な設定だと大きな取引をしてしまいがちという人は、 レバレッジ選択可能なFX会社を選びましょう。

リアルレバレッジかどうか

必要証拠金の計算に、リアルタイムのレートを適用する仕組みをリアルレバレッジと呼びます。一日単位などで固定されているFX会社もありますが、より適切に必要証拠金に反映されるリアルレバレッジのFX会社を選択すると良いでしょう。

FXでは証拠金不足・高レバレッジで強制ロスカットになる

FXでは証拠金不足・高レバレッジによって強制ロスカットとなり、保有中の前ポジションが自動的に全決済されることがあります。

ここでは強制ロスカットにならないために、把握しておくべき証拠金維持率について詳しく解説していきます。

現状の基準である証拠金維持率

証拠金維持率とは、必要証拠金に対する有効証拠金の割合のことです。有効証拠金は、含み損益も加味した証拠金額のことなので、 含み益になれば証拠金維持率は増え、含み損になれば証拠金維持率は減ります。

証拠金維持率はリアルタイムの評価損益によって増減するので、現状の基準となり、維持率は高い方が安全な状態であるといえるでしょう。

証拠金不足になりそうなときのマージンコール

マージンコールとは、証拠金不足になりそうなときに、FX会社から発せられる警告です。マージンコールが届く基準はFX会社によって違いますが、 証拠金維持率が基準となっているので、証拠金維持率が下がらないよう気をつけましょう。

追加の証拠金が払えないときの強制ロスカット

証拠金維持率が著しく下がり、FX会社によって定められた基準を下回ると、 追証といわれる追加の証拠金を求められます。

追加の証拠金を入金できない場合、保有ポジションが強制的に全決済される強制ロスカットの対象となってしまいます。

各社のマージンコールや強制ロスカットの有無は以下の表の通りです。確認して、追証を求められることのない取引を心がけましょう。

FXにおける低レバレッジでの取引

FXにおいて安全な取引を目指すのなら、低レバレッジの取引が良いでしょう。 低レバレッジの取引であれば、長期的な取引がおすすめです。

長期的な取引で利益を得るなら、 スワップポイントのインカムゲインにも注目しましょう。

スワップポイントとは、通貨ペアの金利差によって、保有しているだけで受け取れる利益です。大きな金額ではありませんが、長期的な積み重ねを考えると、十分な利益になる可能性があります。

通貨ペア自体の値動きも忘れてはいけません。低レバレッジの取引であれば、 長期的なトレンドに注目しましょう。

短期的な値動きの一喜一憂せず、落ち着いて値動きを観察することが大切です。また大きな取引量で取引せず、ある程度の値動きに対応できる余裕をもった取引を心がけましょう。

FXにおける高レバレッジでの取引

FXにおける高レバレッジの取引では、リターンが大きい代わりにリスクも大きくなりますので、長期的な取引には不向きです。 高レバレッジで取引をするのなら、短期的に売買を行うデイトレードがおすすめです。

短期的な取引で利益を得る場合におすすめな通貨ペアは、 流動性の高い通貨ペアです。流動性の高い通貨ペアであれば値動きも活発で、一日単位で十分な利益を得られます。

また 取引の際は、自分で損切りするラインをあらかじめ決めておきましょう。高レバレッジの取引では一度の損失で強制ロスカットされてしまう恐れがありますので注意が必要です。

FXのレバレッジの初心者におすすめの倍率は？

FX初心者のうちは、レバレッジは利用しないに越したことはありません。しかしFXでレバレッジを利用しないと、証拠金が足りないことも多いので、取引ができる最低限のレバレッジを利用するようにしましょう。

具体的には 3～5倍程度のレバレッジが良いでしょう。 まずは証拠金額に対して小さな取引量でコツコツと取引を繰り返し、経験を積むことが大切です。

FXレバレッジに関するQ&A

ここでは、FXのレバレッジに関するよくある質問をご紹介します。多くの人が疑問に思っていることに対して回答していますので、参考にしてみてください。

レバレッジとは何ですか?

レバレッジとは日本で「てこ」という意味です。FXでは 少ない元手資金で、大きな金額を取引するための仕組みのことを指します。国内FXでは最大25倍のレバレッジを利用でき、元手資金の25倍の金額を取引できます。

レバレッジの倍率の違いで損益は変わってきますか?

レバレッジの倍率の違いで、損益が変わることはありません。FXにおける損益は、取引量によって変わりますので、取引量をしっかり把握しておきましょう。

例えばドル円1万通貨の取引量で、1円の値動きがあれば、損益は1万円です。10万通貨で1円の値動きなら、損益は10万円です。

ロスカットは何ですか?

FXのロスカットというのは、そもそも損切りのことで、損失を確定させる行為を指します。しかし多くの場合で ロスカット = 強制ロスカットを指します。

強制ロスカットとは、証拠金維持率が著しく下がり、FX会社が設定する基準を下回った場合に、保有ポジションが強制的に全決済されることです。

FXレバレッジに関するまとめ

今回はFXのレバレッジについて詳しく解説しました。

FXにおいてレバレッジは 少ない証拠金でも大きな取引ができ、十分な利益を得るチャンスが生まれる仕組みです。一般的にレバレッジは危険という認識もありますが、上手に利用すればトレーダーにとって大きな味方となります。

ただ無計画に高レバレッジの取引をすれば大きな損失に繋がり、FX取引を継続できなくなってしまう可能性もありますので、十分に気をつけながらレバレッジを利用しましょう。

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