AIを利用することで裁量トレードの欠点をカバー可能
AIを使った自動売買やニュース分析してくれるサービスも
AI取引をうたった詐欺商材に注意
FXの業界ではプログラムによる自動売買が存在します。さらに近年話題になっているのが、AI (人工知能) です。FXでもAIが使えたらさらに収益を高められるのでは、と考えることありませんか。
実はFXでもAIを活用しているサービスが複数存在します。さらにAIを利用した自動売買サービスもすでに稼働済みです。
本記事ではFXでの人工知能についてご紹介します。この記事を読んで自身の取引にも便利なAIを取り入れてみてはいかがでしょうか。
まずFXにおけるAI (人工知能) に関する基礎知識についてお伝えします。
現代社会において、AIはなくてはならない技術として注目および活用されています。 そしてFXの世界も例外ではなく、AIの活用が期待されています。
FXやテクノロジーに精通する人なら、AIによる自動売買によって利益を自動で積み重ねてくれる世界を一度は想像したことがあるでしょう。
背景となっているのは、世界が直面している人口問題。今後先進国の多くでは総人口の増加が止まり、さらに少子高齢化が進んでいきます。 すると労働人口が著しく減少してしまい、今までのように経済を支えていくのは難しくなるでしょう。
このような状況の中で経済の発展を目指すためには、革新的な生産性の向上が求められます。そして現在注目されているのが「AI (人工知能) 」です。
AIによって多くの処理を自動化することで、生産性の大きな向上が期待されており、 労働人口の問題に役立つことが考えられます。
またこの流れはFXの世界でも同じことがいえて、多くの証券会社でAI活用の流れが広がっていて、今後もこの流れは変わらないでしょう。
例えばトレイダーズ証券では「MAiMATE」という自分好みのトレードサインを出してくれる「AIペット」を育てるサービスが提供されています。
またトレイダーズ証券では「テキストマイニングAI」というAIサービスで、 ニュースやマーケット情報をもとに売買判断をしてくれるサービスがあります。
このようにFX業界でも多くのAIサービスが展開されつつあるのです。
AIと人間による裁量トレードのもっとも大きな違いは「 感情」です。 人間が裁量トレードを行うとどうしても感情的になってしまい、トレードルールを徹底できなくなってしまいます。
利確ラインにきているのに決済できず、利益を小さくしてしまう。また損切りのラインにきているのに損切りできず、想定よりも大きな損失が出てしまった経験、多くの人がしているでしょう。
しかし AIには感情というものがなく、どんなときもルール通りのトレードを行うことが可能です。大きな相場変動が起きた際も、戸惑うことなく常に冷静にトレードを行います。
また 人間なら必ず行ってしまうミスもありません。このようにAIを活用することで、人間のトレードの欠点をカバーできるのです。
以前からプログラムによる自動売買は存在しており、実際に運用している方も多いです。
しかしプログラムによる自動売買とAIによる自動売買は決定的に違います。 プログラムによる自動売買の場合、プログラムは人間が作成します。
もちろんプログラムのもととなる売買ルールについても人間が考えます。つまり 人間が行っていた作業の手間を自動化する、という位置付けになります。
一方 AIによる自動売買の場合、AIは自分でプログラムを作成します。
AIは新しい問題に出会った際、過去の条件や回答から最適なものを見つけて解決し、さらに記憶します。これをくり返すことで多くの問題と解決方法を学習していくわけです。まさに人間と同じ学習方法です。
つまり人間の代わりといっていいかもしれません。
クオンツとAIはまったく異なるものといえます。クオンツとは高度な統計理論や数理モデルを用いてデータ分析を行い、それを用いてトレードを行う方法です。
大量のデータを分析した後トレードとするのは、あらかじめ人間が作ったプログラムです。
一方のAIも大量のデータを分析する点では同じです。しかし 分析後トレードするのは、AI自身が判断したトレード手法です。
FXの世界でもAIを活用する流れは着実に広がっています。多いのは現状のサービスに付け加えるような形でのAI活用です。 AIの判断のみで取引を完了させるようなサービスはまだ少数といえます。
ただAIを利用すれば勝てるかというと、そんなことはありえません。
まだまだ技術的にも改善途中であることは間違いなく、 AIを全面的に信用して取引を任せるにはあまりにリスクが高いといえます。
その理由の1つがニュースに弱いという点です。AIには要人が発言することは予測できても、トランプ大統領がTwitterで発言する内容についてまで予測することは難しいです。
つまり突発的に発生する相場変動に対応できないといえます。 今後さらに精度の高い予想や、全自動の取引ツールなども出てくることが予想されます。
ただ AIを取り入れたからといって、必ずパフォーマンスが良くなるわけではないことを頭に入れておきましょう。
次にFXに役立つAIのPC向けツールをご紹介します。
1つ目はFXプライムから提供されている「ぱっと見テクニカル」というサービスです。
過去12年間分のチャートパターンを分析して、現在のチャートと似た値動きのものを瞬時に判断し、今後のチャートの動きを予測してくれるというサービスです。
利用方法も非常にかんたんで、初心者でもワンクリックで操作できます。
2つ目は外為オンラインから提供されている「iサイクル2」というサービスです。
iサイクル2は自動売買サービスが、従来の自動売買サービスと違うのがAIを利用してトレンドを見極めるという点です。
今まではトレンドの方向性を自分で見極めて「買注文」と「売注文」のどちらで自動売買を行うか判断する必要がありました。 しかし現在は、AIが判断して「買注文」「売注文」の取引を開始してくれます。
またトレンド転換もAIが判断し、相場に合わせて注文方法の調整も行ってくれます。
3つ目は株式会社サイバーウィザードが開発、販売している「FAIPS」というソフトです。FAIPSは人工知能と伝統的な確立統計をもとにしたトレード支援ソフトです。
為替相場の監視と分析を行い、複数のトレード戦略から相場に適したもの採用します。そしてもっともトレードに適したタイミングで売買サインを表示します。
次にFXに役立つAIのスマホ向けアプリを紹介します。
まず「AI FX -AIを使った新しい投資-」というアプリについてです。 App Storeにて無料でダウンロードできるアプリになります。
特徴はAIを利用して「米ドル/円」と「ユーロ/ドル」の月足、週足、日足の予測値を分析していくという点です。アプリ内で「過去の予測値」と「実際の値動き」を照らし合わせられるため、 AIの予測がどれくらい当たっていたかを確認できます。
さらにAIによる分析の考察についてもアップロードされています。無料でここまでの機能を利用できる点がまず素晴らしいでしょう。ただし 100%的中することがありえないため、参考程度に取り入れることをおすすめします。
次は「じぶん銀行」が提供している「AI外貨予測」というアプリです。過去の相場変動をもとに、AIが数時間後~数日後の為替相場を分析、予想します。
予測できる通貨は「米ドル」「ユーロ」「豪ドル」「NZドル」「南アフリカランド」の5通貨。的中率は2020年3月31日現在で、「 66.6%」と公表されています。
プッシュ通知機能も備えているため、取引のチャンスを逃すことなく取引が可能です。もちろん信じすぎるのはよくありませんが、取引のタイミングでの参考情報としては使えそうです。
次は「かるFX」というアプリで、Android、iOSともに無料で利用できます。このアプリはゲーム感覚でFXを学べるという初心者向けのアプリです。
ユーザー同士でコミュニケーションをとったり、入門用のコンテンツなども豊富に準備されていたりします。 バーチャルトレードを利用して相場観を養ったり、チャートパターンを掴んだりもできます。
これからFXを始めようとする人にはぴったりのアプリといえるでしょう。
次は「WealthNavi」というアプリについてです。WealthNaviはAIを用いたロボットアドバイザーというサービスの1つです。
入金を済ませて運用方針を決めると、銘柄の選定や買付、リバランス、税金対策まで全て自動で行ってくれます。
積立機能もあり、毎月自動で積立も可能です。まさにAIが自動で「 長期・分散・積立」投資を行ってくれます。
投資に使われているのは、ノーベル賞も受賞した現代ポートフォリオ理論という考え方。長期でじっくり運用していきたいという人にはぴったりの投資方法だといえるでしょう。
次は「トラノコ」というアプリについてです。「おつりで投資」というコンセプトで、 買い物で出たおつり分の金額を自動で投資してくれるサービスです。
最低5円から1円単位で投資ができるため、少額から始めたい人には丁度いいでしょう。さらに nanacoやANAマイルなど、多くのポイントサービスと提携しており、現金を振り込まなくても投資を行えます。
しかも難しい設定はなく、運用パターンを3種類のうちから1つ選ぶだけで運用が開始できます。これなら投資をやったことない人であっても、 リスクを抑えて手軽に運用を始められそうです。
次は「STREAM」というアプリについてです。こちらは株式会社スマートプラスが提供しているアプリで、今までとは違った新しい株取引ができるアプリになります。
FXのアプリではないため為替の取引はできませんが、 資産運用という点では大きな選択肢の1つとなるでしょう。
こちらのアプリの特徴はその豊富な情報量です。 様々なニュースの他、銘柄ごとの掲示板、Twitterの情報まで確認でき、さらにそれぞれの情報からすぐに取引できるようになっています。
もちろん株の現物取引だけでなく、信用取引も可能です。またSNS機能もあり、ユーザー同士互いに意見交換をしたり、”いいね!”ボタンで感想を伝えたりもできます。
この他にもオフラインでのコミュニティ「STREAM CAMP」も運用しており、 月に一回ユーザー同士で集まって交流を図っています。
単に投資という枠組みを超えて価値を求めるのであれば、 他にはないサービスとして大きな選択肢になるでしょう。
次にAI (人工知能) を活用したFXのサービスについてご紹介しましょう。
まず1つ目はインヴァスト証券が提供する「MAi Mate」というサービスです。 「育てるトレードAI」というコンセプトで、FXの売買サインの配信を行うサービスになります。
その大きな特徴は、AIによる取引方法の学習機能が備わっている点です。ユーザーは卵から生まれたAIエージェントを「褒める」「叱る」といったコマンドで教育でき、 ユーザーに合わせてトレード方法、戦略が変化するようになっています。
まさにペットを育てるような感覚でAIエージェントを育てられるわけです。温かみを感じるAIサービスとして、取引自体も楽しめるでしょう。
次はマネックス証券が提供する「トレードカルテFX」というサービスです。このトレードカルテFXでは、 個人のFXトレードを分析し、取引技能の向上を支援するパーソナルアシスタントツールになります。
具体的には収益率、取引数量、証拠金維持率など現状の取引状況を詳しく知らせてくれるだけでなく、 自分では分かりにくい取引のクセも教えてくれます。
得意なチャートパターンやテクニカル指標、売買タイミングの遅れなども知れるでしょう。さらに 現状の取引スタイルで収益が高い通貨ペアも提示してくれ、自分の取引スタイルともっとも合う通貨ペアを知れます。
またロードマップの提示まであり、今後の取引スタイルの確立にも役立ちます。
裁量トレードを中心に、本格的にトレードしていきたい人には、うれしいサポートとなるでしょう。
次はみんなのシストレから提供されている「テキストマイニングAI」というサービスです。テキストマイニングAIは、 FX業界初のニュース情報をもとに、売買まで自動行うサービスになります。
ニュース情報をもとにした売買を自動で行ってくれるため、 基本的にはチャート分析が不要になります。またFX業界では24時間、実に多くのニュースが飛び交っていますが、それらを確認する必要もなくなるでしょう。
さらにみんなのシストレと連携したサービスになるため、 ストラテジーを選ぶだけでかんたんに取引を開始可能です。
今まではテクニカル分析を中心とした自動売買が主流だったので、ファンダメンタルを利用した取引にAIを利用するという点が革新的です。ただ現在は収益性の高いストラテジーがあまりないため、これからの改善に期待しましょう。
次はトレイダーズ証券が提供している「TMサイン」です。こちらもテキストマイニングAIと同様に、為替ニュースをもとに相場を予想するサービスとなります。
利用できるのは「みんなのFX」と「LIGHT FX」の2つのFXサービス。テキストデータから有益な情報を取り出す技術を用いて、ニュース情報を分析し、将来における米ドル/円相場の方向を予測します。
スマホアプリでも利用でき、プッシュ通知にも対応しているため、 経済イベント情報をいちいち確認しなくても、有益なニュースが入ると売買予測とともに教えてくれます。
ニュースの見方に自信がなかったり、ニュースを受け取ってもそれが売買の参考にできなかったりする人には、うれしいサービスといえるでしょう。
最後は「AIチャット」というサービスについてです。このAIチャットは日本アイ・ビー・エム株式会社が提供するWatsonというチャットボットを利用した、お問い合わせサービスになります。
利用者はこのAIチャットに質問を打ち込むことで、24時間いつでも問題を解決できます。今後さらに学習を繰り返し、精度の高い回答を得られるようになるでしょう。
サポート面に特に力を入れているDMM FXだからこそのサービスといえるでしょう。
FXでAIを活用する際に注意すべき点があります。
注意しなければいけないのは詐欺業者です。 AIという最新技術をもとに「楽して稼げる」をキャッチコピーとした詐欺商材が多くあります。
さらに自動売買の中にAIの技術が取り入れられてくると「知識や経験がなくても儲けられます」という甘い誘惑が溢れてくるでしょう。しかし 実際の投資とは常にリスクが伴うものであり、楽して稼げるとはかけ離れたものがあります。
このあたりをしっかりと見極め、詐欺商材に騙されることがないように注意しましょう。ただ技術自体は素晴らしいものですし、魅力的なものであることに違いはありません。
現在はまだ自動売買までAIで行えるサービスは少ないですが、今後改善を続けてサービス化される未来も遠くはないはず。今後もFX業界のAIに注目していきましょう。
本記事ではFXの人工知能についてお伝えしてきました。人工知能の活用によってさらなる運用の収益が見込まれることには違いありませんが、投資である以上100%勝てることはありえません。
さらにAI取引をうたった詐欺商材も溢れています。大切なのは自分の中に知識や判断、経験を溜め込んでいくこと。そうすれば自然と騙されるもなくなれば、AIに過剰な信頼を寄せて損失を出すこともなくなります。
人工知能以上に冷静になって、取引と向き合うようにしましょう。
※掲載情報には本サイトのFX会社・口座比較情報に掲載・参画する事業者が提供するPR情報が含まれています。 ※本サービスはFX取引及びFX取扱事業者等に関する情報の提供を目的としています。FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。 ※キャンペーン・特典は各広告主において実施されるものであり、広告主による募集要綱等を十分にご確認ください。 ※本サービスに掲載されている情報は、投資判断の参考としての情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的とするものではありません。 ※本サービスでは十分な注意を払ってFX取引及びFX取扱事業者等に関する情報提供を行っておりますが、本サービスに掲載されている情報は、情報の真偽、FXの評価に関する正確性・信頼性等については一切保証されておりません。利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも、当社は一切の責任を負わないものとします。投資に関するすべての意思決定は、利用者個人の判断で行っていただきますようお願いいたします。 ※本サービスにおいて公開されている情報につきましては、営業に利用することはもちろん、第三者へ提供する目的で情報を転用、複製、販売、加工、再利用及び再配信することを固く禁じます。 ※本ページには、各FX取扱事業者を始めとする他社・他の機関のサイトへのリンクが設置されておりますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。 ※本サービスのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、利用規約にご同意いただいたものとします。 ※手数料は全て「税込み」にて表示しております。 ※スワップポイントは1万通貨/1日あたりの値を掲載しています。 ※最新情報は各FX取扱事業者の公式サイトにてご確認ください。