通貨ペアは2か国で発行される通貨によって構成される
スプレッドやスワップポイントは通貨ペアや取引所によって変わる
値動きが激しい通貨ペアは初心者向けではない
FX投資では通貨ペアを選択することで取引を始めていきます。通貨ペアは世界各国が発行する通貨の組み合わせによって構成され、値動きや安定性などといった要素には国の情勢が大きくかかわっています。
そのためFX取引ではポジションを持つ期間や投資法によって、重要視する要素や選択すべき通貨ペアが変わってくるでしょう。
本記事では通貨ペアに関する説明や取引方法によるおすすめ通貨ペアなどを紹介しています。
Fをする時には、取引する通貨ペアを決定します。 通貨ペアとは通貨の組み合わせです。最もメジャーな通貨ペアではアメリカドルと日本円で取引を行う「米ドル/円」が知られています。
通貨ペアは「/ (スラッシュ) 」を二つの通貨で挟むことにより表示されるのが特徴です。「/」の左側には基軸通貨として購入通貨が記入されます。また「/」の右側には 決済手段として支払い用の通貨が表示されます。
米ドル/円で見てみると米ドルが購入通貨で、日本円は支払い用の通貨になるわけです。FXの通貨ペアは通貨の数だけ組み合わせ可能で、 FX会社によって取り扱っている通貨ペアが異なる場合もあります。
通貨ペアは各国の通貨を組み合わせることで成立します。そのため通貨ペアの種類を数えるときりがありません。しかし通貨ペアには取引量が多いものもあり、それらの通貨ペアは主要通貨ペアと呼ばれています。
主要通貨ペアの考え方はメディアやトレーダーごとに違うこともありますが、 基本的に以下の4つの通貨ペアは共通して主要通貨ペアと評価されているようです。
米ドル/円
ユーロ/米ドル
ポンド/米ドル
米ドル/スイスフラン
上に載せた4つの通貨ペアと合わせて
「豪ドル/米ドル」
「米ドル/カナダドル」
「ニュージーランドドル/米ドル」
主要通貨ペアはそれぞれで取引量が多く、 7つの合計は世界で行われる通貨取引のうち8割を占めます。これらの通貨ペアが人気になる理由は、資産の避難先として利用されることでしょう。
多数存在する通貨の中で比較的リスクを抑えた取引が実現すると評価されています。
米ドルを含まない通貨ペアのはクロス通貨と呼ばれます。また米ドルを軸とした通貨ペアはストレート通貨と呼ばれます。
インターバンク市場では米ドルを主軸としたドルストレートの取引が活発です。アメリカが世界貿易の中心として栄えており、アメリカの発行する通貨が米ドルだからです。
米ドルは流通量や取引量が世界一で、最も安定している通貨だといわれています。
クロス通貨の仕組みがよくわからないと思うので、具体的に説明します。
「豪ドル/円」のクロス通貨を例に、豪ドルの「買い」が入ったとしましょう。すると取引口座に用意されている 日本円の資産が売られ、米ドルが購入されます。さらに 購入した米ドルが売却されて、豪ドルが購入されるという流れです。
つまり「豪ドル/円」は分解すると、「米ドル/円」+「豪ドル/米ドル」となります。
このように 米ドルを橋渡しとして2回取引が行われることから、クロス通貨と呼ばれます。例外として「米ドル/円」の通貨ペアは米ドルの取引のみのため、2重の取引は行われません。
クロス通貨は情勢が安定しにくいことで取引量が少なくなっています。取引には安定性が重視されるため、 世界的には米ドルと取引をするストレート通貨のトレードが主になっています。
コモディティ通貨は別名として「資源国通貨」と呼ばれています。 石油や天然ガスといった鉱物資源や、農産物などの市況商品を輸出する国家で発行される通貨が呼ばれる名称です。
コモディティ通貨に分類される通貨には以下のような通貨があります。
オーストラリアドル (豪ドル)
ニュージーランドドル
カナダドル
南アフリカランド
コモディティ通貨は市況商品を提供する国の通貨として以下の特徴があります。
金価格や原油価格などの市場に大きな影響を受ける
インフレの状況下でも買いが入りやすい
例えば石油などの原油価格が好調の場合、原油を輸出する国の通貨はよく買われるということです。また資源国の景気が良い時期にもコモディティ通貨は取引量が増加します。
コモディティ通貨は取引量が多い部類なので、 取引対象にする場合は詳しい内容を把握しておく必要があるでしょう。
FX取引では通貨ペアの中から取引する対象を決定します。 通貨ペアは二つの通貨を一組として構成されているのが特徴です。
通貨ペア表示は「通貨A/通貨B」のようになっており、米ドルと日本円の通貨ペアなら「米ドル/円」と表記されます。
通貨ペアに表示されている「/ (スラッシュ) 」の前後で通貨の役割があります。左側の通貨は 基軸通貨と呼ばれ購入する通貨のことです。また右側の通貨は 決済通貨呼ばれ取引時に売買する通貨です。
米ドル/円の通貨ペアで「買い」を入れる場合は、日本円が売却され、米ドルが購入されます。
通貨は流通量の違いでメジャー通貨とマイナー通貨に分けられています。
メジャー通貨は先進国により発行される通貨で、流通量が多いです。メジャー通貨は日本円や米ドル、ユーロなどがあり、新興国に比べて情報量が多いことで相場分析を行いやすい特徴があります。
メジャー通貨は流通量が多いことでメリットも多いですが、デメリットもあります。先進国として金利が低く設定されており、 メジャー通貨同士で構成された通貨ペアは大きな価格変動がみられにくいです。
いわばローリスクローリターンでありスワップポイントを重視する投資家には向いていません。
一方 マイナー通貨は、金利が高めに設定されていることが特徴です。トルコリラ/円の取引では金利差を活かして高いスワップポイントを狙うこともできます。
しかしマイナー通貨は相場変動が激しいためリスクも大きいです。
新興国の多くは情勢不安や市場が発達していないことで、 不況時に売却対象になり大幅な下落も目立ちます。マイナー通貨の取引はメジャー通貨よりもいっそうリスク管理を行い、慎重にトレードしましょう。
スプレッドはトレードの「買い」と「売り」の価格差の金額です。取引時の実質的なコストとして機能しています。スプレッドが狭いほど利益が出しやすくなっており、短期取引も行いやすいです。
流動性の高さは安定した取引を行うために必須な項目です。 流通量が多いほどたくさんのトレーダーが取引に参加していることになり、取引でも狙った価格で注文が入りやすくなります。
またレートの急激な変動が見られにくくなり、リスクを抑えた取引ができるようになります。流動性の低い通貨にはマイナー通貨が該当しており、ハイリスクな点から初心者にはおすすめできません。
米ドル/円はFX取引の中で、初心者から上級者まで誰でもおすすめできる通貨ペアです。スプレッドも安定しており取引量が多いことから流動性も十分高くなっています。 リスクを抑えて安定した取引をするならうってつけです。
また政策金利が上昇気味なこともあり、スワップポイントは高くなってきています。しかし元々スワップが高くないことから、 米ドル/円でスワップポイントを狙うならFX会社の選定はしっかり行う必要があります。
ユーロ/円の通貨ペアも日本国内では代表的な取引対象になっています。米ドル/円と比べてもスプレッドが低く設定されており、流通量があることから取引しやすいです。
ユーロ圏の情報は豊富にあることから、ファンダメンタル分析も行いやすくなっています。
しかし現在の金利状況は低めに設定されていることから、ユーロ/円の「買い」で長期保有をすることでマイナスのスワップポイントを受けることになります。
スワップポイントはポジションを保有することで、毎日付与されます。スワップポイントが高い通貨ペアで長期取引をすると、積みあがる利益が大きくなります。
またFX会社によって設定されているスワップポイントも変わるため、会社選びも慎重に行うことが大事です。
長期投資ではポジションを維持し続けることでスワップポイントをたくさん獲得できます。通貨の安定性が高いと 相場の急変も起こりにくく、突然のロスカット発生といった事態も起こりにくいです。
情勢を見極めて、安定している通貨を選ぶことがスワップポイントを獲得し続けるコツです。
一時期は「外貨預金をするなら豪ドル」となるほど注目が集まっていました。
豪ドル (オーストラリアドル) は高金利通貨の中で最も安定している通貨です。そのため長期投資で選択する通貨ペアが選びにくいなら、まず豪ドルを選択肢として検討しても問題ないでしょう。
NZドル (ニュージーランドドル) も高金利通貨の中では高い安定度を誇ります。
豪ドルと比べても遜色がないです。違いはスプレッドで豪ドルの方が、スプレッドが低く設定されています。
しかし長期投資では頻繁に取引をしないので、スプレッドの面でNZドルを避ける必要はないでしょう。
トルコリラ/円の通貨ペアは スワップポイント投資の中では最も選ばれやすい選択肢となっています。
トルコリラ/円の通貨ペアを取り扱っているFX会社はあまり多くないです。
またトルコリラは一度破綻しているため、トルコリラで取引する時は気をつけましょう。
南アフリカランド/円は「買い」ポジションでのスワップポイントが高く、高い利益を狙えます。しかし 政局が安定していない状況であり、ボラティリティ変動が激しく、リスクが大きい通貨です。
南アフリカランドのスワップポイントはFX会社によって大きな違いがあります。そのため会社選定を間違えずに、効率よく利益を稼いでいきましょう。
国内のFX取引では米ドル/円やユーロ/円の通貨ペアで取引量が多くなっています。取引量が多いため重要視されるスプレッドや流動性、さらに安定性の面で非常に優れています。
ユーロ/米ドルの取引の問題点は、クロス円ではないことです。クロス円は通貨ペアで決済通貨が円になっている通貨ペアを指します。ユーロ/米ドルはベースが日本円ではないので、 ユーロを買った場合は「円で米ドルを買い、米ドルでユーロを買う」といった手順が踏まれます。
クロス円の通貨ペアと違い二つの通貨ペアを買っているような状態になるため、複雑な考え方をしなければなりません。このことからユーロ/米ドルは初心者には難易度が高い選択肢です。
ポンドは金融大国であるイギリスで発行されている通貨です。 取引量が多く扱いやすいように見えますが、FX実力者の中では難易度が高い通貨ペアとして有名です。
イギリスは金融が発達していることで他の通貨で見られる投資的な値動きだけでなく、投機的な動きも見られます。結果としてボラティリティ (変動率) が高いです。
相場をうまく理解することで利益も出しやすくなりますが、初心者は参入を見送った方がいいでしょう。
通貨ペアは二つの通貨を組み合わせで構成されます。基本的に「買い」取引の時には「/ (スラッシュ) 」の右側にある通貨を使って左側の通貨を買うと覚えておけばいいでしょう。
スプレッドや流動性、スワップポイントなど投資方法によって重視するべきポイントが変わってきます。
短中期取引の場合はスプレッドが狭く、流動性が高い通貨ペアを選ぶことで安定した取引が可能です。
スワップポイントを狙う長期取引では高スワップポイントを獲得できるのはもちろんですが、ボラティリティの高さによるロスカットを防ぐために安定性も確かめましょう。
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