証拠金維持率が80%より低くなると強制ロスカット
証拠金維持率 = (口座資金 ± 含み損益) ÷ 必要証拠金
証拠金不足額を解消することでロスカットは避けられる
FXプライムは高い約定力と豊富なツールを利用してFX取引ができます。そのためFX初心者の方でも新しくFXプライムで口座を開設した人も多いと思います。
FX取引を始めた人ほど気を付けなければならないのがロスカット。だれだって大事な資産を減らしたくはありません。
しかしロスカットについてきちんと知っていますか。ロスカットの基準は正確に理解できていますか。
ということで今回は、FXプライムでのロスカットについて説明してきます。
ロスカットとは強制決済とも呼ばれ、 FX会社が定めるルールに基づいて、強制的に決済が行われることです。
通貨ペアのポジションを保有し、FX会社が決めた一定の証拠金維持率を下回ると、このロスカットが行われます。
証拠金維持率が100%を下回るとロスカットになるFX会社もあれば、50%までロスカットにならないFX会社もあり、FX会社やサービスによってそれぞれルールが異なってきます。
ロスカットとはそもそもリスクを制限するためにあります。
FXでは実際よりも大きな資金を動かせるため、利益が大きければ損失も大きく、 投資金が一瞬で0円になってしまう可能性もあります。
しかしロスカットという保護システムのおかげで、 万が一の場合であっても一定の範囲で資金を残すことが可能になっているのです。
資金が残ればまた次の投資につなげられるので、自分の資金を守ってくれているシステムとしてポジティブに捉えましょう。
(引用 : FXプライムbyGMO公式ページ)
FXプライムで展開されているFXサービス「選べる外貨」では、次のような強制ロスカットの基準が決められています。
時価評価額が使用中保証金の80%を割り込むとロスカットが発動
つまり 証拠金維持率が80%より低くなると強制ロスカットとなり、保有しているポジションはすべて決済され、約定されていない新規注文がすべて取り消されます。
ロスカットの基準となる証拠金維持率は次のような計算方法で求めることができます。
証拠金維持率 = (口座資金 ± 含み損益) ÷ 必要証拠金
FXでは通貨を売買した際の差額に対して取引をしていますが、このとき通貨の売買をするための担保として必要となってくるお金を証拠金といいます。
つまり証拠金維持率とは、 保有しているポジションを維持するために必要となる証拠金が、預けてあるお金の時価評価額のどれくらいの割合にあるかを示しています。
口座に預けてある資金に余裕があればいいのですが、 含み損が増えることで必要となる証拠金よりも口座資金の時価評価額の方が少なくなってくると、維持率は100%を下回ってしまいます。
この状態では新たに担保として資金を預けられないため、新規注文を行えません。さらに新規注文の訂正もできなくなります (取消は可能です) 。
取引状況としてはかなりまずい状況と言えるでしょう。
そのまま維持率が80%を下回ると強制的にロスカットとなり、トレーダーの資産をこれ以上の損失から守る形となります。
ロスカットが執行される際にただでさえ資産が大きく減りますが、 さらに手数料も発生してきます。
ロスカット時に発生する手数料は次の2つです。
取引手数料
強制決済・ロスカット手数料
取引手数料とは取引を完了する際にかかってくる手数料で、ロスカット時も通常の取引と同様にかかってきます。
取引量が1万通貨以上の場合は無料ですが、1万通貨未満の場合は1通貨あたり片道3銭の手数料がかかります。
強制決済・ロスカット手数料とはその名のとおり強制決済・ロスカットが発生した際にかかる手数料です。
通貨ペアが南アフリカランド/円、メキシコペソ/円の場合は1通貨あたり0.5銭です。それ以外の通貨ペアの場合は1通貨あたり5銭の手数料がかかります。
具体的な例を見てみましょう。
取引手数料:
3銭 × 3,000通貨 = 9,000銭 = 90円
強制決済・ロスカット手数料:
5銭 × 3,000通貨 = 1万5,000銭 = 150円
合計手数料:90円 + 150円 = 240円
取引手数料:0円
強制決済・ロスカット手数料:
5銭 × 15万通貨 = 75万銭 = 7,500円
合計手数料:0円 + 7,500円 = 7,500円
1円でも多く残しておきたいロスカット時には、かなり痛手な金額です。こう考えると、より一層リスク管理の大切さを感じられます。
ただ手数料の中の強制決済・ロスカット手数料については払わずに済む方法もあります。
それはロスカットで強制決済される前に、自分から手動で決済をしてしまうという方法です。
リスクを見極めて早めに決済をすることで、手数料を払わずに済ませられます。しかし大きな損失を抱えた状態での判断ですので、 かなり難しい判断になることは間違いないでしょう。
ロスカットは突然強制的に執行されるということはなく、必ず執行されるまでの流れが存在します。
FXプライムで強制ロスカットが発生するまでの流れは次のようになっています。
(引用 : FXプライムbyGMO公式ページ)
ではそれぞれの流れについて説明していきましょう。
まず 証拠金維持率が100%以上であるか判定が行われます。
証拠金維持率の判定が行われる時間はニューヨーク時間17時 (日本時間午前7時、夏時間の期間は日本時間6時) です。
この時点で資産の時価評価額が必要証拠金を下回っていた場合、つまり 100%を下回っていた場合は証拠金不足とされ、 新規注文と新規注文訂正ができなくなります。
もし相場が動いて証拠金維持率が100%以上になったとしても、証拠金不足の判定はそのままです。
判定された際の不足額を解消しなければ、改めて新規注文や新規注文訂正ができるようにならないので注意が必要です。
証拠金不足と判定された際の不足額が午後11時55分までに解消されていない場合は、 約定されていない新規注文は全て取り消されます。
約定されていない新規注文があった場合は、取り消されることで 必要証拠金が減って証拠金不足が解消する場合もあります。
午前0時の時点で、証拠金不足と判定された際の不足額が解消されていない場合は強制ロスカットが実行されます。
強制ロスカットが実行されると、 保有しているポジションは全て自動的に決済されます。
さらに強制決済・ロスカット手数料と保有ポジションが1万通貨未満の場合は 取引手数料が徴収されます。
仮に一部のポジションのみの決済で不足金が解消されるとしても、不足額が解消されるだけのポジションの決済とはしてくれません。
では強制ロスカットを避けるために自分に出来ることはないのでしょうか。
強制ロスカットを避けるために最低限知っておくことを説明していきます。
投資家を守るためとはいっても、できることなら強制ロスカットは避けたいものです。
ロスカットを防ぐには証拠金不足額を期限内に解消する必要があります。
不足額を求める計算式は下のようになります。
証拠金不足額 = 必要証拠金 - (口座資金 ± 含み損益)
ただし上記の式で求める証拠金不足額はニューヨーク時間17時時点の金額です。
含み損益は相場とともに上下しますが、 証拠金不足額は判定された時点から変動しないので注意しましょう。
証拠金不足を解消する方法が大きく分けて2通りです。
証拠金を入金して追加する
保有ポジションを決済する
このいずれかの方法で証拠金不足を解消することで、強制ロスカットを避けられます。
ではそれぞれの方法について見ていきましょう。
1つ目の方法が、口座に入金を行って証拠金を追加する方法です。
口座にある証拠金が増えて証拠金不足を解消できるでしょう。ただし入金方法によっては、処理が翌日付になってしまうこともあります。
強制ロスカットの最終判定は午前0時に行われてしまうため、処理が翌日付になってしまってはせっかくの入金も意味がなくなってしまいます。
そのため入金方法によって いつ入金処理が行われるかを十分注意しましょう。
FXプライムには入金方法が次の2通りあります。
ネット入金24
振込入金
それぞれの特徴について見ていきましょう。
ネット入金24とは指定金融機関のインターネットバンキングを利用した入金で、 ほぼリアルタイムでの入金額を口座に反映させられます。
さらに振込手数料はFXプライムが負担してくれるため無料です。
自宅で入金処理ができ、入金直後には証拠金不足が解消できるため、 強制ロスカットが差し迫った状況でまず選択すべき入金方法と言えるでしょう。
ただしネット入金24を利用するには、 前もってインターネットバンキングの登録が必要になるので、あらかじめ準備しておくことが重要です。
もう1つの入金方法は振込入金です。
銀行窓口やATM、もしくはインターネットバンキングから口座へ入金する方法です。
時間によっては翌日付の処理になってしまうため、振込を行う際は注意しましょう。
ただ インターネットバンキングの登録や指定金融機関の口座がなくても入金できるというメリットもあります。
保証金不足を解消する2つ目の方法は、 保有ポジションを決済するという方法です。
保有しているポジションを減らすことで、必要な証拠金を少なくして証拠金不足を解消できます。
一部のポジションの決済のみで強制ロスカットを避けられるケースが非常に多いですが、危うい状況が続いてすぐに維持率が100%を切ってしまう可能性も高いです。
どのポジションをどれくらいの量決済するのか、以降の戦略もふまえてよく考えてから慎重に決済するようにしましょう。
ちなみに未確定の新規注文がある場合は注文を取り消すことでも証拠金不足を解消できる可能性があります。
ポジションの決済を行う前に、新規注文がないかよく確認してください。
今回はFXプライムbyGMOのFXサービス「選べる外貨」の、証拠金不足についての知識、ロスカットの流れ、および対応方法について説明してきました。
ロスカット自体は投資家の資産を守るシステムですが、 ロスカットについて正しく理解し対応方法を知っておくことで避けられる可能性が高くなります。
一度ロスカットに合うと大きな資産が大きく減ってしまい、FX取引に立ち直れない人もます。
特にFX初心者や経験の少ない人は、ロスカットについてしっかりと頭に入れ、無駄に資産を減らしてしまうことがないように注意して取引を行いましょう。
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