強制ロスカットは損失の拡大を防ぐために行う
相場が急変すれば不足証拠金が発生
ヒロセ通商は強制ロスカットとなり追証がない
どのFX取引サービスを利用しても、強制ロスカットのルールが定められています。強制ロスカットは、損失の拡大を防ぐために欠かせないシステムです。
ヒロセ通商には追証の制度がなく、証拠金維持率の基準値を下回ったタイミングで強制ロスカットされます。
強制ロスカットや証拠金維持率などの知識がないままだと証拠金を失う可能性があり、注意が必要です。
本記事ではヒロセ通商の強制ロスカットについて解説します。強制ロスカットを防ぐポイントもご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
はじめに強制ロスカットの基礎知識をお伝えします。
強制ロスカットは 評価損が基準値に達した際、損失の拡大をおさえるために自動決済する機能です。
強制ロスカットされる値幅は、次の式で求められます。
(口座精算価値-必要証拠金) ÷取引金額
10万円投資し、1米ドル=100円で1万ドルを購入したケースで考えてみましょう。口座精算価値は10万円で、必要証拠金は以下のように計算できます。
1万ドル×4.0% (米ドル/円の証拠金率) ×100円=4万円
よって強制ロスカットが発生する値幅は、次の通りです。
(10万円-4万円) ÷1万ドル=6円
つまりこのケースでは1米ドルが94円に下がると、強制ロスカットが執行されます。
ただし実際の取引においては 為替レートの変動にともない、必要証拠金の評価額も変更されるため、注意してください。
また相場が急激に変動した場合、 強制ロスカットを行ったときに資産よりも損失が大きくなる可能性もあります。
強制ロスカットはFX会社が定めた基準値にもとづき、強制的に決済するのが特徴です。それぞれのFX会社で自動決済する証拠金維持率を定め、強制ロスカットのルールが決められています。
一方ロスカットはユーザーの意思で決めるのがポイントです。逆指値注文を設定したり、ロスカットの基準値を選んだりし、どの段階でロスカットするか自分の意思で決めます。
強制ロスカットはFX会社、ロスカットはユーザーが基準を決めているのが大きな違いです。
ただし相場が急変すると強制ロスカットされ、証拠金がマイナスになる場合もあります。自分で決めた設定よりも早い段階で強制ロスカットされる可能性もあり、注意が必要です。
円安に進むと予測し、1米ドル=100円のときに10万通貨を買ったとしましょう。
しかし為替レートは予測と反対に向かい、円高に進みます。1米ドル=97円になった途端に強制ロスカットの基準に達し、米ドル/円の10万通貨は自動的に決済され、30万円の損失が確定しました。
これが強制ロスカットの例です。どのFX会社やFXサービスを利用しても、一定水準に達すれば必ず強制ロスカットされます。
強制ロスカットはあくまでも 損失の拡大を防ぎ、資産を守るのが目的です。この例でもし強制ロスカットが発動していなければ、損失は30万円以上にふくれあがる可能性が高いといえます。
強制ロスカットが発動すると、発注済みの注文はすべて自動的にキャンセルされ、保有しているポジションも自動的に決済されます。
もしギリギリの証拠金しか入金していない場合、為替レートが予想と反対の方向へ少し動いただけで強制ロスカットされてしまう状態です。
余裕を持って証拠金を入金していれば、もし為替レートが反対方向に動いて評価損を抱えても、相場が回復するまでポジションを保有できます。
たとえば1米ドル=100円のときに1万米ドルを購入し、必要証拠金が4万円だとしましょう。 資金が5万円では、1米ドル=99円で強制ロスカットが発動します。
資金10万円なら1米ドル=94円で強制ロスカットなので、ポジションを保有する時間は5万円のときよりも長くなります。資金を増やし、強制ロスカットを防ぎましょう。
レバレッジを低くすれば、強制ロスカットを防げます。利益も減りますが、 資金に余裕が出るまでは低くするのがおすすめです。
レバレッジを高くすると高い利益を得られますが、相場が少し反対方向に動いただけで強制ロスカットされ、大損になる可能性があります。
経済指標発表の前後やクリスマスシーズン、年末年始など相場の変動リスクが高い時期はポジションを閉じましょう。
週をまたぐときも変動リスクが高いので、ポジションを閉じておくと安心です。とくに高レバレッジで取引している人は影響を受けやすいため、注意してください。
強制ロスカットで不足証拠金が発生するのは、相場が急変しているときと相場が休暇中のときです。大きくわけて次の3パターンがあります。
アメリカの雇用統計など重要な指標の発表前後
理由は不明だが、急な変動が生じたとき
週末に大きなニュースがあった週明け
このような場合に強制ロスカットで不足証拠金が発生するのは、値段がつかずに取引できないためです。
たとえば週末は相場が休暇中で取引できません。週末に大きなニュースが報じられると週明けは相場が急変し、値段が変動しやすくなります。
取引ができなければ、ロスカットしたい値段よりも損をする値段でロスカットしなけばなりません。 最悪の場合には口座残高がマイナスに転じ、不足証拠金を支払う必要があります。
高レバレッジのまま週末に取引を持ち越すと強制ロスカットのリスクが高いため、おすすめしません。
株式取引では投資先の破綻などにより、投資した資金が一気に0円になる場合があります。
一方 FX取引ではロスカットという機能をそなえているため、資金を守ることが可能です。もしロスカットされたとしても、残った資金を使用して次の取引で活かせます。
相場が急変すれば強制ロスカットが間に合わず、損失がふくらむ恐れもありますが、通常の相場では損失の拡大を防いでくれる重要な機能です。
ロスカットはFX取引におけるメリットとして、前向きに考えましょう。
ここからはヒロセ通商の強制ロスカットについてお伝えします。
強制ロスカットのルールはFX会社によって異なります。
ヒロセ通商で強制ロスカットが執行されるのは、証拠金維持率が100%未満になったときです。
ロスカットは1~10秒ごとに判定し、証拠金維持率が100%未満になったタイミングで強制ロスカットされます。
ただし判定のタイミングにより、強制ロスカットが執行される間隔はそれぞれ違い一定ではありません。 強制ロスカット時に証拠金維持率が100%を大幅に下回る可能性もあります。
追証とは「追加保証金」のことです。
証拠金が必要証拠金を下回った際、強制ロスカットを待つ間に証拠金の追加が求められます。もし 入金が間に合わなければ、強制ロスカットされるしくみです。
FX会社によっては証拠金維持率が基準値よりも下回った場合、いきなり強制ロスカットをせずに、まずは追証の連絡を行います。
追証が発生すると、指定された期日までに証拠金を入金しなければなりません。 未決済のポジションを決済することで追証を解消できる場合もあります。
しかしヒロセ通商には追証がありません。証拠金維持率が100%未満と判定した時点で、強制ロスカットを行います。
相場が急変して証拠金にマイナスが生じた場合、不足分の証拠金は支払わなければなりません。
海外のFX会社であれば、証拠金のマイナス分を請求しないケースもあります。これは「ゼロカット」と呼ばれ、海外では一般的なシステムです。
しかし日本のFX会社は、証拠金がマイナスになればユーザーに請求します。 ヒロセ通商も例外ではなく、証拠金がマイナスになれば支払う必要があるのです。
ヒロセ通商に追証はありませんが、不足証拠金の支払いは発生するため注意しましょう。
高レバレッジだと相場が急変したときに損失が大きくなり、不足証拠金の支払いがかさむ可能性があります。安心して取引したい人は、レバレッジを低くしましょう。
証拠金維持率とは、必要証拠金に占める時価評価総額のことです。以下の式で求められます。
時価評価総額÷必要証拠金×100=証拠金維持率
時価評価総額は「純資産」と同じ意味で、 口座に入れた証拠金の残高および保有しているポジションの合計額を指します。
証拠金維持率50%で取引した例を考えてみましょう。
1米ドル=100円のときに1万通貨を購入すると、100円×1万通貨=100万円です。レバレッジ25倍とすると、必要証拠金は以下のように求められます。
100万円×25倍 (4%) =4万円
口座資金10万円で取引をはじめた場合、証拠金維持率は次のように計算できます。
10万円÷4万円×100=250%
しかし為替レートが予測とは逆方向に進んで証拠金維持率が50%に下がると、時価評価総額は以下の通りです。
2万円÷4万円×100=50%
時価評価総額は2万円に下がり、ロスカットされる値幅は次のように判断できます。
(10万円-2万円) ÷1万ドル=8円
1米ドル=92円 (100円-8円) になったタイミングでロスカットされます。
評価損が基準値に達し、自動的に決済されるのが強制ロスカットです。
ロスカットルールはFX会社によって異なり、ヒロセ通商の場合には証拠金維持率が100%未満になると、強制ロスカットが執行されます。
口座にギリギリの証拠金しか入れていない場合、為替レートが予想と少し反対に動いただけで強制ロスカットされるため、注意してください。
強制ロスカットを防ぐためにはレバレッジを低くし、相場の変動前にポジションを閉じることも大切です。
強制ロスカットはFX取引における大きなメリットとして、前向きに考えましょう。
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